偏差値が上がる国語のテキストの解き方  現代文 (高校生編 その1)

テスト対策
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こんにちは、文LABOの松村 瞳です。

 

夏休みテキスト、高校生編。

高校生になってくると、途端にレベルが跳ね上がるのが国語の記述問題。その中でも、全く手も足も出なくなってしまうのが、現代文です。何せ、古文は古単語や文法。漢文なら句形や漢語を勉強すればいいと思うし、現代語に訳することが出来れば、殆どの問題は解けます。(その訳が出来なくて困っている子が沢山いますが、でも、何かしらの手は打てる。)

けれど、現代文はどうやって勉強すればいいのか、殆ど解りません。

漢字を覚えると言ったとしても、確かに役には立ちますが、だからと言って点数になるのは精々5~10点程度。センターでも、200満点中、漢字の割合は10点です。点数配分が低いからと言って、テストでないがしろにしていいと言うわけではありませんが、即効性は薄い。しかも、出る問題はランダムです。

点数の主な配分は筆記。記述問題が主。此処を攻略できなければ、先は有りません。読解能力がどうしても必要になってきます。

今回、小学生編から中学生編までのアドバイスを、順に書いていますが、それをマスターしたうえでの高校生編を書きます。

意外なんですが、進学校のトップの成績を誇っている子でさえ、接続詞の問題や文章の呼応、小説の記述での抜きだしなど、国語の基礎と呼ばれる部分はさっぱり身についていません。なので、まずこれらを身に付けた上での話です。

基礎が出来上がっていない状態は、土台のない場所に高い建物を建設する様なものです。何度やっても崩れますし、付け焼刃はタブーです。こればかりは時間との勝負。短期間で成績が上がる子は、やはり土台の基礎を徹底的に見直し、身に付けた子のみなので、高校生で現代文の点数に悩んでいる子は、基礎的な見直しをしてみてください。

我思う ゆえに我あり

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【現代文を読む前に。基礎的なチェック】

・接続詞の意味、使い方、どのような時に使うものなのかを説明できるか。

「つまり」「たとえば」「だから」「なぜなら」「しかし」「また」「一方」等。

最低限、これぐらいの接続詞の使い方はマスターしていなければ、太刀打ちできません。出来ない、という人は、基礎を確認。チェックです。
たったこれだけ? あなたの文を劇的に上手くする方法 その1

 

・本文を読む時に、色ペンを使って線を引いているかどうか。

本文に線を引く。重要だと思うところを引く。これらは重要な行程です。何処に線を引くのかも解らない、と言う人は、適当でも何でも構いません。

線を引けば、跡が残ります。自分は此処を重要だと思ったのだという、きちんとした痕跡を残すことが出来ます。すると、間違った時に訂正を行えるのです。国語は、その解く過程が殆ど見えません。数学の公式の様に、計算間違いの様に、明らかなミスを確認することが出来辛く、明確に自分の考えが間違っている、と認識することが難しい教科です。

だからこそ、きちんと間違えましょう。間違えたと、思えたら、訂正をすることが可能になります。

偏差値が上がる国語テキストの解き方 (小学生編)

 

・評論記述の基本的な解き方をマスターする。

接続詞から、重要な部分を探す。「どのような」「何故」という二つの訊き方の問題に対してのアプローチを身に付ける。

偏差値が上がる国語テキストの解き方 (中学生編 その1)

 

・小説記述の基本的な解き方をマスターする。

評論と同じように小説を解かない。小説は小説の解き方が有るのだと、区別をきちんとする。

偏差値が上がる国語のテキストの解き方 難問 小説記述編 (中学生編 その4)

 

これらは、中学までの内容です。けれど、これを出来ていても、殆どの人が国語で偏差値50~55の間から抜け出せません。それは、どうしてなのか。

 

 

【国語の問題。テスト、として読んでいると、点数は下がっていく】

 

昨今、中高生の読書量低下が叫ばれています。本を読む子が極端に少ない。本を読んでいる子であったとしても、点数は下がり気味です。これはどうしてなのか。

ポイントは、『国語のテスト問題』として読んでいる事に起因します。教科書で読む文章もそうで、授業で読む文章だからと思って読んでいることが殆どです。なので、テストが終わればそれまで。テストが終われば内容を忘れてしまう。知識が積み上がっていかないのです。

 

 

【高校生の現代文は知識が全て】

 

中学生と高校生の評論文の最大の違いは、その内容のレベルです。

中学生のまでの文章は、基礎知識が無かったとしても読めるレベルの文章が基準となっており、その場でさらっと読んだだけでも、意味がちゃんと解るようになっています。(受験時になってくると、この限りではありませんが、基本はその場で読んで解る程度、です)

けれど、高校は違います。

哲学、歴史、科学、芸術、空間理論、都市計画、倫理、権力。様々な分野の文章が出ます。そして、専門的な論文の一部を読まされる。基本的に解るプロの文章では有るのですが、そのレベルが高過ぎて、何を言っているのかが読んでも解らなくなってしまうのです。

背景の知識も何も知らないのに、物凄くマニアックな話を延々されると、ちょっと辛いですよね。自分の興味が沸かない分野だったら、もう聞きたくないからやめて、となるのが当たり前だろうと思います。

高校の国語では、これを平気でやってくるのです。

 

【負のスパイラル。理解出来ない物には、興味も沸かなくなる】

理解出来ないもの。面白いと思えない物に、人間の記憶の蓋は開かず、更に言うのなら、興味もわきません。興味が沸かないから見向きもしなくなるし、やったとしても義務感のみになってしまうから、素通りしてしまう。

そして、テストの時だけ頑張ろうと思っても、テクニックだけでどうにかなる問題なら大丈夫ですが、レベルが跳ね上がったらおしまいです。対応出来ずに、そのまま沈みます。かといって、テストが解りやすい文章で有ったのならば、自分だけでなく皆にとっても簡単。見た目の点数は上がったとしても、偏差値は動かないのです。

 

【むやみに読書量を増やすよりも、今目の前の問題に集中しよう】

読書は大事です。本音を言うのならば、月に10冊くらい読んでほしい。けれど、今まで読んでこなかった子がそんなことをしたとしても、苦行になるだけで、続かないのは目に見えています。寧ろ、やる前よりも本嫌いになるでしょう。ならば、どうすればいいのか。

それは今目の前にある夏休みのテキストや、課題文に集中してください。

今、目の前のものから手をつけていくのが一番です。それを、自分の理解が出来るレベルまで、読み解く。問題を解いて、ハイ、終わり。なのでは無く、自分がきちんと理解出来るレベルまで、筆者の意見を噛み砕く作業を行ってください。

 

【量より、質。質を上げなければ、先は無い】

一つの課題文を解くのに、時間は今は度外視してください。とことん、その一つに粘ってみる。

「時間がないっっ」それは確かに解ります。けれど、時間を重視してさっさとテキストをやったとしても、その先が点数の下落が決まっている道ならば、あなたは進みますか?

文章の読解に時間をかければかけるほど。理解しようと粘れば粘るほど、その後がどんどん楽になっていきます。

未来の時間を楽にするために、短くて茨の道を苦しみながら進むか、一見長そうに見えても、舗装されていてらくらく進める道を行くのか。

今、あなたが国語の問題に手間取っているならば、良く考えてみてください。

 

解き方は、また明日。

 

ここまで読んで頂いてありがとうございました。

 

 

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