今からでも間に合うセンター対策 解る古典文法解説 基礎編 その1

テスト対策
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こんにちは、文LABOの松村瞳です。

センター対策、古典文法の解説です。センター対策と銘打っていますが、もちろん高校1年生でも大丈夫な内容です。

数学でも物理でも古典でもそうなのですが、「難しい」と思ったら難しくなりますが、簡単だと思ったら、簡単になります。

そして、簡単だと思う第一歩は、自分が解るところまでダウンサイズすることです。それが一番、理解しやすいし、もっとやりたいという気持ちを持続することが出来ます。

出来るところからコツコツと。無理をしない。そして、出来るものを積み上げていくのが、実力を付けやすいです。

土台がしっかりしているからこそ、積み上げられる

だからこそ、古典文法の覚え方は、一気にやるのではなく、一個を徹底的にしつこくやってみること。

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【敵は文法でなく、自分の心】

もう、それが出てきたら条件反射で頭の中に浮かぶ、くらいまで何回も同じものを慣れるまで繰り返してみる。

そして、無理矢理覚えようとせずに、確認を何度もすることです。変化表を横に置き、「あれ? これってどっちだったっけ?」と思った時には、素直に見てしまう。自主勉強の時に辛い状態にせず、テストまでに覚えれば良いと、自分に対するハードルを下げてください。厳しくせず、むしろ甘い状態の方が文法は身に付きます。何より敵なのは、自分の気持ち。文法の問題を見た瞬間に、眉をひそめてしまう自分の心です。

それを撲滅していきましょう。

【大事なのは、接続】

文法で先ず覚えなければならないのが、接続です。

その言葉が、単語の何形に付くのか。

つまり、何かの覚えたい言葉があったら、その言葉の上にある動詞の変形が何形になるのかを覚えるのが、一番大事になります。意外にも、単語本体よりも、その前後にある言葉の接続の方が重要になってきます。

なので、文法解説を覚えたかったら、文末から分析していくことが必須になります。上から分解しない。下からいく。

【動詞の活用の種類を確認しよう】

古典文法の動詞の活用種類は、9種。

特殊系 ラ変、ナ変、サ変、カ変、上一、下一の6種

通常系 四段、上二、下二の3種。

です。

ラ変は、「あり、居り、侍り、いまそかり」の4種
ナ変は、「死ぬ、去ぬ」の2種
カ変は、「来」の1種
サ変は、「す・おはす」の2種(複合語も込み)
下一は、「蹴る」の1種
上一は、「ヒイキニミヰル」の10種ぐらい。

これを確認した後、通常系に行く。

基本形に「ず」をくっつけて、変形の言葉が
a段だったら、四段
i段だったら、上二
e段だったら、下二

となります。(復習はこちら→今からでも間に合う 古典文法習得術 超基礎編 その1)

【お助け助動詞「けり」】

さて、実践に行く前に。一つだけ、覚えてほしい助動詞があります。

それが、過去の助動詞の「けり」です。

げっ……助動詞……

と青ざめているそこの貴方。大丈夫。助動詞は、貴方の味方です。敵のように見えるかもしけないけど、味方なんです。助動詞は!!(ここはとっても力説したい!!)

何故か、アレルギーのように助動詞を敵対視している子がいるのですが(まぁ、それだけ苦しんだという証拠ですよね)実は助動詞を味方にしてしまうと、文法問題で悩むことは殆ど無くなります。

それこそ、文学部の古典学科に行く!! ではなく、センター程度だったら、余裕でこなせます。殆どの生徒さんは、センターの古典を乗り切りたいと思って、古文を勉強しています。だから、最短、そして、解るものを徹底的にやるスタイルを貫き通してください。

解らないものに、悩まない。

一つずつ、解っていく。そして、それをミスらないぐらい、身体に徹底的に叩き込む。

一つの事に長けるって、それだけ自信にもなりますから、今日一つ。覚えて帰ってください。

この、過去の助動詞「けり」意味は単純。過去です。~した、っていうとっても単純な訳。これが古典の文では文末に付いていることがとっても多いんですね。

一応詠嘆「~だなぁ……」という、意味も入っているんですが、たまにしか出てこないので、今は無視。

すみません。複雑なところは、基本が解ってからやればいい。適当にやる、ぐらいの感覚で居てください。深刻劇になってしまうと、受験は負けます。図太くなってください。

【「けり」は動詞の連用形に接続】

この「けり」

上に付くのは、必ず動詞の連用形です。二番目の変形の形です。

これが解ると、めっちゃ楽です。

例示を一つ。

今は昔、比叡の山に児ありけり。
(今となっては昔のことだが、延暦寺に子供がいた)

はい。文末に「けり」がちゃんと居ますよね。

「けり」のひとつ前の単語。

「あり」という単語ですが、これの活用形はもう決定しております。「けり」は連用形にしか付かないので、連用形決定。

で、単語自体を分析してみます。

「あり」(連用形)。

この単語を、上の復習で書いた、特殊系にくぐらせてみると……

はい。ありましたよね。

ラ変「あり、居り、侍り、いまそかり」「あり」。

ラ変の活用形表を引っ張り出してみてください。変形表は、古典文法の教科書に必ずあります。(大概は、表紙の裏にまとまって印刷されております。無ければ、古語辞書の後ろ!!)

変形表は、「ら、り、り、る、れ、れ」

連用形は、「り」。

つまり、この「あり」はラ行変格活用の連用形。そして、続く「けり」は過去の助動詞、という事が解ります。(助動詞の活用法は、また今度。今は、接続を覚える。)

ただこれだけです。

分析ってただ、これを繰り返していくだけ。

では、明日は実際の本文の中で、「けり」がどれだけ助けてくれるかを見てみましょう。

ここまで読んで頂いて、ありがとうございました。

 

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