数学のススメ ~数学偏差値学年最下位だった私が、高等数学をやり直したわけ その6~

数学対策
geralt / Pixabay

一週間、同じテーマのモノが続いてしまいました(笑)

けれど、振り返って考えてみると、数学をやり直したことのメリットは計り知れないなと、今正直に思います。苦手を克服出来た、というだけでは無く、様々なメリットを手に入れることが出来ました。

今日はそのメリットについて、書きます。現役生は勿論、今、何かしらで躓いている人。スキルアップが中々果たせないと思っている人にも、読んでほしい。苦しい物を苦しいままで放置しておいても、何の意味も有りません。

苦手なものがあったと言う事は、それを少しでも改善させれば、強力な武器になることを、お話します。

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【三ヶ月弱で終わった数Ⅰ問題集】

 

解き続けた数学の参考書は、自分でも驚くほどにすらすらと進みました。勿論、難関の関数でやはり止まりがちになり、進みも遅くなりましたが、それでも理解を常に一番と決めたルールは破らず、解らなくても自分を否定しない。出来ないと、自分を諦め無い。それだけはしっかりと守り続けて、一日30分~2時間程度の勉強を毎日続けました。この進み具合には、正直自分でもびっくりしています。

高校時代は、余裕で今回かけた時間の3、4倍はかけていた筈なのに、一向に進まず、理解もせずに授業が苦痛だったのに、今は困った時は人に聞いていたとはいえ、基本、授業など無く、一人でやりとげられました。

嫌々では無く、寧ろ、毎日数学を解くのが楽しかった。段々、一度では解らなくても、解る様になるのがとても面白かったのです。

今、数aの問題に移りました。何処までいけるかは解りませんが、数Ⅲまで、やり続けてみたいと思っています。

そして、どれくらい解けるのだろうと自分でも疑問で、試しに時間を図って去年のセンター問題を解いてみたら、数Ⅰの分野に限ってですが、満点を取ることが出来ました。

これは本当に自分でも驚いたことです。

 

て、これを生徒に話すと、

「先生だから出来たこと」

「元々頭良かっただけ」

「遠回しの自慢かよ?」

と、様々な反応を貰いましたが、残念。こんな程度じゃ自慢にもならないし、私が数学出来なかった事は、現役時代の話で示した通りです。嘘偽りありません。現役センター試験の数学の点数、数ⅠA数ⅡB合計、200点満点で三桁行かなかった人間です。

 

【数学をやり直したことで、解ったこと】

 

出来なかった人間でも、やり方を工夫すれば、きちんと出来るようになる。

私が言いたいのは、そこです。そして、あなたが今、何かでぶつかっているのだったら、その苦手な事に相対している時の気持ちを、ちゃんと見つめ直してください。向き合ってみてください。

苦手になった原因は、必ずあります。

諦めずにやり続けるのも、良い。けれど、間違った合わない方法で努力を続けても、徒労に終わるだけ。更には、自分の能力に疑問を抱くだけです。だったら、自分に素直になって、やり方を変えてみる。

どうやってやるのかは、簡単です。自分が解る説明をしてくれている本や、人を探す。ただ、それだけです。そして解ったフリをせず、解らないからどうやったら解る様になるのかを、相手に訴えてみる。

あなたが何かに躓いて、出来なくなっているとしたら、それは能力が無いからではありません。やり方が間違っていたからです。万人が必ず出来るようになる方法、と言うものは存在しません。目の前の人が言う方法があなたに合うかどうかは、試してみないと解らない。なぜなら、人によって言葉の理解度が違う様に、好き嫌いも、保持している能力も、レベルも何もかも、違うからです。

だから、自分にあった方法を探してください。私は、本だった。本が昔から好きだったから、徹底してそれに拘って、解るように書いてあるものを探し続けた。これが全ての人に当てはまるかどうかは、解りません。単にその本が私にあっただけで、誰にでも合うかどうかは、未知数です。でも、これだけははっきり言えます。そうやって行動を起こさなければ、何も変わりません。ただ、明日も辛い、苦手な物と向き合わなければいけない日々が、続いていくだけです。

あなたが先ず、あなたの能力を伸ばすことを、どうか諦めないで。

 

【数学の利点】

高校時代にあれだけ苦労した数学。出来ただけでも私個人にしてみたら、本当に嬉しい事なのですが、一つ。副作用と言うか、嬉しい誤算というか、数学をやり始めて出来るようになってことがあります。

 

・本が速く読めるようになった。

速読を習ったことはありませんが、元々人よりも読書スピードはある方(と言っても、小説単行本一冊20分。漫画単行本一冊5分程度です)でしたが、それが更に速くなりました。多分、処理能力が上がったのではと、勝手に思っています。

・記憶力が増した。

これは明らかにあがりました。覚えよう、と思っていなくとも、勝手に記憶されていく。一番理想的な覚え方なのですが、きっと脳の使っていない分野を使ったからなのか、数字や地図などもほぼ一発で頭に入る様に成りました。

・読解力があがった。

国語の教師なのに? と言われそうですが、やはり得意分野と不得意分野というものはあります。特に私は科学分野。量子力学や物理学の評論文を読むのが苦手なのですが、すっきりと整理されて最初から頭の中に入る様に成りました。パターンを分ける、という事を徹底している数学名ので、恐らく文を読む時にもそれが影響しているのでしょう。

最新の研究で、脳の中の記憶や学習能力を司っている前頭葉は50歳まで成長可能という事が、はっきりと解ってきました。苦手な分野を克服する、という事は、それだけで脳に対して良い刺激になるのでしょう。知らないことを、知る。勉強の基本ですが、それは脳の使っていない部分を活性化させる事でもあり、脳細胞を若く、健康に保つ秘訣だとも言われています。

苦手なものを克服したとしても、最下位が人並みになっただけのことです。けれど、そのおかげで脳が活性化され、得意分野が更に得意になる、という効果があるとは、正直思っていませんでした。

 

【克服方法は、急がば回れ】

人は、自分の苦手な分野があると、どうにかしてその苦しみから逃れようと、最短距離の解決方法を選ぼうとしてしまいます。

何故、あれだけ時間をかけた現役時代に点数が改善しなかったのか。最大の原因は、最小限の努力で最大の効果を狙ったことにありました。

高校時代、渡された教材は主に三種類。教科書と問題集。そして、分厚い参考書です。

ページ数でいうのならば、教科書や問題集が100ページ前後なので、青チャートは物凄く分厚く思えました。ずっしりとした重みも、見るだけで嫌でしたし、学校で使う事も殆ど無かったので、現役時代は一度も開くことが無かったものです。

その見た目と、薄い教科書ですら理解することが出来ないのに、それよりも分厚チャートは、更に難しい問題が載っているのだろうと、勝手に思い込んで、見ようともしていませんでした。

単なる先入観で、難しいと決めつけていたのです。

けれど、実際は、それと真逆でした。寧ろ、教科書の薄さがおかしいのかもしれません。あの内容を、実際の問題を解きながらかなり詳細に説明した結果。あんな分厚いものが出来上がっただけなのです。分厚い方が、簡単でした。それを私は、見た目の先入観と工夫を放棄し、思考停止に陥り、兎に角与えられたブリントや問題集ばかりに向き合っていました。解説が、全く書かれていない、段階を踏んでいない。書かれていたとしても、自分の解る様には書いていない物と、必死に格闘していたのです。解りやすく解説してある本は目の前の本棚にあったのに、それに一切気が付かず、目も向けようともせずに。

実際に、生徒に教えていても、よく解ります。

数学や英語が苦手な子は、分厚い参考書に一切手をつけようとしません。自分には、縁が無いものだと思っている。理解出来ない、難しそうだからやりたくない、と口を揃えて言います。その実、本当に難しいかどうかは、試したことが無いんです。卒業するまで、開かなかった私の様に。

けれど、実際は逆です。

難しい物を説明しようと思ったら、どうしたって段階に分けて詳しく説明する必要がある。そうなってしまうと、ページ数は膨大になっていく筈なのです。中学でも高校でも、分厚い物の方が、簡単です。量の多い物の方が、レベルを細かく設定出来るので、より楽に。より簡単に、階段を上がれるのです。

【短く険しい道と、長くたやすい道 あなたが選ぶなら、どっち?】

ある時、分かれ道があった。

ひとつの道は、山までとっても近く、広く、最短距離で行けそうに思えるが、道がでこぼこしていて、歩くのは困難だ。

もうひとつは、山まで遠く、曲がりくねって細い道が延々と続いている様に見えるが、道自体は舗装されていて歩きやすそうだ。

目的地に着く為に、あなたはどちらの道を選択するのか。最短だけど、歩くのにテクニックがいる道を行くのか。それとも、長くは成るが、歩きやすい道を地道にいって、確実に近付いていくのか。

狭き門より入れ

国語でいうのならば、現代文の点数を上げたいと本気で思うのならば、手間のかかる分析やまとめを、時間を度外視して積み上げていくのが一番です。誰でも出来ます。けれど、誰もが面倒だからと、素通りする。

聖書の言葉は当たっています。広く容易いと思える門は大勢の人間が群がる。狭く困難に見える道は、誰も近寄らない。

ぜひ、困難だと一見見える様な道を選んでみてください。結果的に、その方が楽です。

でも、それが中々困難だ。選べない、という事も合わせて解っています。だからこそ、最初の一歩を楽に進ませてくれる本や説明してくれる先生、友人を、探しましょう。そして、自己否定をしないこと。むしろ、頑張っている自分を褒めてください。

褒めたら、良い気になってやらなくなるのでは? と思ったあなたなら、大丈夫。駄目になる人は、そもそもそんなこと考えもしませんから。

自分を褒めて、自分を大事にしてください。

 

ここまで読んで頂いて、ありがとうございました。

下にあなたの参考になるかは解りませんが、私が実際に参考にさせていただいた本を載せておきます。

数学に苦しんでいる子は、本屋さんや図書館で探して、試しに読んでみてください。

 

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