こんにちは、文LABOの松村 瞳です。
【嫌いな宿題No.1 読書感想文】
小学校・中学校・高校。十二年間に及ぶ学生生活の中で、もっとも嫌いな宿題を尋ねたとしたならば筆頭に来るのは、恐らく『読書感想文・作文・小論文』でしょう。
何せ、伝家の宝刀。『解りませんでした』が使えない。例え白紙のプリントを出そうがなんだろうが、数学や理科、国語の記述も含めて、「何故白紙?」 と先生から問いかければ、『解らなかったから』という言い訳が、まかり通ってしまうのが、学校です。
しかし、読書感想文や作文に関しては、これが使えません。
-なぜ嫌いなのか–
『解らなかった』という言葉には、
努力はしたんです!!
でも、ずっと考えても
ちっともどう解いていいのか解らなくて。
ずっとプリント見ながら頑張ったんです。
でも、難しくて何一つ解けなかったんです!!
だから、許して……
というのが、たんまり入っているんですよね。自覚無いだろうけど。
でも、作文に『解らなかった』は、通用しません。
理由は簡単。課題の質問が……
『人に親切にしたことがある人は、その経験を。なければ、どんな親切をどんな人にしたいのかをそれぞれ書きなさい』
『中学校・高校生活の中で、一番心に残っている事を書きなさい』etc.etc…
これ、『解る』『解らない』の範疇じゃない。
書かなかったら、
『楽しい事を経験してない』
『心に残ったモノなどない』
と言う事になるのを、無意識に本能で察しているんでしょうね。
白紙で出すことは、
『努力したくありません』
という事を露呈することになるから、文字を頑張って埋めようと、皆かなり必死です。死に物狂いです。
だから、嫌いになる。
その場しのぎの、適当に嘘を並べたてて、兎に角やり過ごせれば良い。文字さえ埋まっていれば、宿題からは解放されるから、取り敢えず何でもいいからやってしまえと、書き殴る。
これで文章書くのが好きになる子がいるなら、逢ってみたいです。
【読書感想文を簡単に書く方法は、好きになること】
ならば、読書感想文を簡単に書く方法は、何なのか。
それは、読書感想文を好きになること、です。
えっ?? そんなこと出来たら、苦労しないよっっ!!!
という声が聞こえてきさそうなんですが(特にこの夏休み前の時期、お父様お母様からご相談を受けます)答えを言ってしまえば、可能です。
-読書感想文を好きになる方法-
では、感想文を好きになる方法は、どんな方法でしょう?
書くとなるとハードルが高くなるかもしれませんが、それ以前の行動だったら、私達は毎日当たり前の様に自然にやっています。誰に命令されるわけでも無く、寧ろ楽しんでやっていることは、お喋り。人とのコミュニケーションです。
読書感想文というと大げさになりますが、、昨日観たドラマや映画の話だったら、
友達と延々しませんか?別段ドラマだけじゃなくて、サッカーとか野球とか、スポーツの話でも可。寧ろ、大歓迎。
誰かに自分が何が好きかを解って欲しくて、それの面白さを伝えたくて、解り合いたくて、問い掛けると、凄まじく喋る。テンポよく質問を間に挟んであげると、もう止まりません。延々喋っています。何にも文章書けない子が。
で、ちょっと仮定のお話。自分が伝えるドラマとか、映画とかを知らない子がそこに居たとします。そしたら、あなたはどうしますか?
-心から好きな作品を友達に話すことを想像する-
目の前に友達が座っていて、たとえば去年ヒットした「君の名は」をまだ見てない子が居たとする。で、その子が「どんな風に面白かったの?」 と訊いてきたら……
まず、ざっくりとしたあらすじ伝えますよね。
どちらかと言うと、話の内容って言うよりも設定とか状況とかを中心に。
具体的に言えば、
どんな性格しているとか、
何歳だとか、
見た目はこうだとか。
そうして、誰と出逢って、
どんなことが起きて、
主人公達がどう感じたのか。
何故、そんなめんどくさいことを説明するのか。
それは、次の一点を伝えて、誰かに共感してほしいからです。
ということです。
人は、自分の感情が揺れ動いたものは、その時の感動を解ってもらいたくて、
伝えたくて堪らなくなるんです。
だから、話す。
だから、SNSでも感想をつぶやいたり、シェアしたりする。
何かに感動した時。人間は、それを誰かに伝えたくなる動物なんです。
【まとめ】
-感想文を難しく考えない-
それをそのまま書けば良いだけなんです。
学校が求める様な、過度な良い子にならなくても良い。
嫌いなものは、嫌い。つまらないなら、つまらない。わからないなら、わからないと書いていいんです。こういっては何ですが、参考図書、推薦図書なんて、どうでもいいんです。
もちろん、選ぶことが出来ない。自分の好みがわからないのならば、手に取ってみるのもアリですが、その中から絶対に選ばなければならないわけでもありません。
自分の感情に素直に。真っ直ぐに。唯、好きなものを、大好きな友達に伝えたいと思って、話しかけるように書いていいんです。
-大切なのは、自分が何が好きか-
あなたが何に心ひかれたか。何に感動したのか。
読書感想文で大事なのは、その一点のみです。
書く前に自分に訊いてみてください。
あなたは、何が好きですか?
そして、それを誰に伝えたいですか?
それを、紙に書いてみてください。
最初はぐちゃぐちゃでもかまいません。後で、修正するなんて簡単にできます。
まず、その作業をしてください。
そのあとは、ただ、書きだすだけです。
ぜひ、好きな本の感想を、あなたの好きな人に伝えてください。
此処まで読んで頂いて、ありがとうございました。
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