こんにちは、文LABOの松村 瞳です。
今回も試験テクニック。誰でも、今この瞬間から出来る、ケアレスミス対策です。
【ケアレスミスとは】
言葉の意味を知るときに活躍するのは、辞書です。
ケアレスミスの語源は英語。
《careless mistakeの略》不注意による誤り。軽率なまちがいのこと。
解っていたのに、間違ってしまった。ついうっかりやってしまったミスのこと。
-意外と厄介なケアレスミス-
たとえば……
・漢字で、点を付け忘れた。
・解答は記号で答えなければならないのに、そのまま計算結果の数字を書いてしまった。
・英語で文の最後のピリオド付け忘れ。
・英語のスペルミス
・理科で単位間違いetcetc…..
誰もが一度は経験があるものばかり。そして、結果として答案が返ってきた時。皆こう思うのです。
「あー、ミスったぁぁぁっっ!!」
「あの時焦ったからなぁ……」
「なんで忘れるんだよっっ!!解ってたのにっっ!!!」
で、散々落ち込んで後悔して、なかにはこの世の終わりか? ってくらいミスを嘆いて落胆するのに、直後にこうも思うんです。
「まっ、解ってたんだし。次は大丈夫だろ!」
「理解はしてるんだから、次はミスしないようにガンバロー!!」
で、数日経つと綺麗さっぱり頭の中から消え去ってしまう。
究極の「喉元過ぎれば熱さを忘れる」です。そして、受験が日々迫ってきて、ミスが減らない。むしろ連発する。冷静になれば解っていたし、それこそ直前の模試などで解答欄を綺麗に一個ずらして書き、100点だったのが、60点になってしまった、なんてこともありました。
ケアレスミスをなくさなければ!! と、皆思うんです。けれど、その対策は一切取らない。そう。取らないし、取り方を知らない。
-ケアレスミスへの対策法は殆どとられていない-
どうする? と尋ねても、返ってくるのは
「気合いで頑張りますっ!!」
という空しい言葉だけです。
このブログでも再三再四言っていますが、気合いや根性でどうにかなるなら、誰も此処まで苦しんでいません。気合いや根性。精神論では、どうにもならないから、ケアレスミスは怖いんです。
しかも、解っているもので、しかもほんのちょっとしたミスだからこそ、怖い。解らないものならば、まだ良いです。対策が取れるし、解るように成れば点数に変わっていきます。けれど、ケアレスミスで落とす点数は、元々取る予定であった点数です。だからこそ、他の部分が伸びたとしてもトータル的には点数が上がらないので、自分が進歩している気がしない。そして、やる気の減退。プレッシャーでミスはどんどん積み上がっていく。
負のスパイラルです。
対策を取りましょう。そしてケアレスミスを無くすには、有る程度時間が必要になります。だからこそ、直前でなく、今から対策を心がけましょう。
-ケアレスミスに能力の高低は関係ない-
精神論はテストでは通用しないと言いました。
精神論に頼ると、大概失敗します。頑張る事が悪いと言っているわけではないのですが、気を付ける、という事はそんなに簡単に出来るものではないのです。テストの時だけ注意力が上がり、自分のミスに敏感になる、なんてのは夢物語。人間は、そんなに都合よく出来ていません。
ですが、ミスを何とかしようと思っていても、誰もかれもが
「ミスをするな」
と言うだけです。それがどれだけ相手にプレッシャーを与えているかも知らず、知ろうとすらせず、寧ろ良いアドバイスをしたと思って、受験生を追い詰めていく。
ここで全ての受験生に伝えたいのですが、ミスするあなた達が悪いわけではありません。ミスを防げないのは、あなたの能力が低いわけでもない。低能力の人がミスを量産するわけでもないし、能力の高い人がミスを全くしないわけでもありません。ミスは、能力の高低には全く関係がないのです。
-ミスありき、で考える-
根本的な考え方を変えましょう。
人は、ミスをする存在なのです。誰だって、ミスをする。ミスは防げるものではない、という考え方になった時。初めて、対策が見えてきます。
高得点を取る方法 その4でも書きましたが、100%完璧なものは存在しない。
絶対的に正しいという意見もないし、逆に絶対的に間違っている、というものも存在しません。
だからこそ、人は100%完璧になることは不可能なんです。
良く、100点を取りたかったら、120点取るつもりで勉強しなければ取れない、という話を耳にしますが、この増加した20点分は、人間がミスをする存在であることを肯定している内容です。
20点分は必ずミスをするから、その分の余裕を持てるように勉強の質と量を高めましょう、というアドバイスなんです。
-消せないペンを使うことでケアレスミスが激減する-
ならば、どうすればいいのか。
人はミスをしてしまう。なら、注意力を上げるしかない。しかも、テスト時だけ気を付ける、という小手先の対策ではなく、日常レベルで自分の注意力を底上げする必要性がある。
なので、私のお勧めの方法は、日常のノートを取るペンを消せないペン。ボールペンや万年筆を使い、筆箱の中から消しゴム・鉛筆、シャーペンを捨ててしまうことです。
それだけです。たったそれだけで、注意力は簡単に上がっていきます。
-消せないペンの効力-
恐らく、ためしにこれをやってみると、ノートが酷い事になるでしょう。
ミスの連発。書き間違い、訂正の出来ないプレッシャー。
一発書きの恐ろしさ。
そして、ミスしたものが消せない、という痕跡がしっかりと残ってしまう不快感。
数学や理科のグラフ。図形、表、それらも全てボールペンで書きます。
別枠で行う計算も、全て、ボールペンで書く。ぐちゃぐちゃで、酷い有様になるのは、簡単に想像できるでしょうが、これを一週間続けると嫌でも見えてくるものがあります。
それは不思議な感覚です。
日々の勉強で、これだけ間違っていたのかと実感する瞬間。つまり、それが日常である分、テスト時も同じように書き間違い、訂正し、消しゴムで消している、という事になるのです。
毎日の授業はそれで良いでしょう。間違えた事など、何一つ負担に思わず、簡単に消しゴムで消して訂正。自分がミスした事実も気が付かず、けしけしとその感覚すら消し去ってしまえます。
けれど、テストは日々の集大成です。間違いを無くしたいと思いながら、毎日自分の間違ったと言う事実を消し続けている。それで、何かが変わるでしょうか?
消せないペンは、無意識に「間違ってはいけない」という警告を発し続けます。
日々の生活に、簡易的なプレッシャーを掛けられます。そして、人間は環境に慣れる存在です。ボールペンで書くことに日々慣れていき、ミスが減っていく。最初ぐちゃぐちゃだったノートが綺麗に取れるように成れば、もう大丈夫です。
-テストでのアドバンテージ-
そんなことで? と思うかもしれませんが、実際コレの効力は大きいです。
解りやすい例で言うのならば、スポーツ選手が日々の訓練で足等に重りを付けるのと、似ているかもしれません。練習時に自分の体重以上のほんのちょっとした重みをプラスする。そして本番になった時にそれを外すと、いつもより身体が軽く感じる。
これと同じ事が、テストでも起きます。
いつも、消せないペンで書いている分、注意力が勝手に上がっていきます。
そして、テスト時。
小中学生は鉛筆でテストを受ける事がルールですから、その日ばかりはボールペンでは書けません。鉛筆や消しゴムを使う事になります。
なので、テストの時は、消せるんです。
訂正する事が可能になる。
これは大きなアドバンテージです。常に消せないというプレッシャーと付き合っているために、鉛筆を使い、消しゴムを使える、という当たり前の状況が有利に働きます。
テストの方が、負担が軽くなるんです。
【まとめ 今日から始められるケアレスミス対策】
さぁ、具体的な行動です。
まず、筆箱を二つ、用意してください。
一つは日常用。もう一つは、テスト用です。
日常用には、お気に入りのボールペンと色違いのペンを数本。定規も入れます。入れないのは、鉛筆、消しゴム、修正ペンも入れません。ミスをしたら、ノートに二重線をひいて、自分がミスをしたという痕跡を残してください。
人は不快なものを排除したいと願いします。だからこそ、不快な物をきちんと認識できるよう、消せるものは筆箱の中にも、机の中からも排除してください。
そして、もう一つのテスト用には、今まで使っていたお気に入りのシャーペンや鉛筆。そして、消しゴムを入れてください。テストは、それを必ず使うと、今から決めてください。
受験本番に使うテスト用筆箱を、今から作ってしまい、毎回のテストでそれを使い続けてください。
ノートだけでなく、問題集も全て、ボールペンで。買える人は万年筆も良いでしょう。三年先もこれを使い続けたいと思うような、ちょっと良いものを買ってください。文房具にかけたお金は、必ず点数として返ってきます。
ただし。持つべきものは一本です。それ以外持たない。厳選してください。ペンでパンパンの筆箱など論外です。五本以下に絞り込むのが理想。出来るのならば、黒のボールペンと、五色がはいる一本のボールペン。それと蛍光ペンだけで事足ります。
是非、試してみてください。
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
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