定期テストの時期です。
今日は、勉強の仕方が分からない人向けに、現代文の勉強の仕方。
そして、現代文が授業を聞いただけでは点が中々上がらない教科である特徴を説明します。
【勉強方法が分からない現代文】
-そもそもがハードモード-
現代文のテストは、かなりハードです。
英語や数学と違って、高校になるとワークも無いし、漢字のテキストがあるわけでも、ましてや中学のように分かりやすいプリントがあるわけでもありません。
中学の時は、授業中にノートをとって、試験直前にワークとプリント。そして漢字の見直しをしていれば乗り越えられたテストも、高校になると話は変わってきます。
進学校であればあるほど、現代文に対するケアはほとんど無いと言っても良い。
なら、テストは簡単なのかと言うと、そんなことは有るはずがありません。殆どの生徒は惨敗します。人によっては、60点以下や赤点を取ることも有ります。
勉強方法が分からない。解けない。書けない、の三拍子が揃ってしまっている。
でも、これって実は当たり前のことなんです。
-「理解した」=「書ける」の勘違い-
私たちは、理解したものはちゃんと書けるものだという思い込みが働いています。
でも、もともと、相手の言っていることを理解する能力と、自分の考えを形にする書く能力は全くの別物です。
スポーツに例えると分かりやすいのですが、サッカーのスーパープレーを見て、どうやってそれをしているのか。理屈はわかっていても、実際に自分で再現出来るでしょうか?
鉄棒の逆上がりもそうです。逆上がりの理屈が分かっていても、出来ない子は居ます。
出来るようになるためには、どうしたって実際に自分の体を使った、実践練習が必要になってきます。
そう。
勉強もスポーツと同じです。点数を上げたければ、理解した後に練習がどうしても必要になってくる。
書く練習が必要になるんです。
-書く練習が課されていない高校の授業-
高校。特に進学校の授業は、生徒にとって圧倒的に受け身の授業です。
発言すら求められず、一方的に講義を聞くだけ。ひたすら、先生の板書をノートに書き写すだけ。
それは一見書いているように見えますが、本当の意味では書いていません。
なぜなら、人の文章をそのまま書き写しているのは、「自分の考えていることを誰かに説明するために書く」ということとは、全くの別物だからです。
そうして、授業だけを聞いて、分かったつもりになってテストを受けると、何一つ書けずにテストが終わってしまう。
この状況は喩えるのならば、練習も打ち合わせも一切なして、いきなりぶっつけ本番でテストで書く。
そんなテストになってるんですね。現代文って。
-古典が点を取りやすい理由-
では、同じ国語の分野でも、古文や漢文は点が比較的取りやすい分野です。
何故かというと、現代語訳をしている時点で、練習をしています。
古典の文章を、ただ読んで頭の中だけで訳して、何もノートを取らずに勉強する子は、流石にいませんよね。
とりあえず、分からなくとも単語を調べ、漢文だったら句形を調べて、自分なりの訳を考えるはずです。
そして、間違えたら必ずメモもしているはずです。(それすらしてない、という人は、まずそこからですね。)
この、自分で考えて書く→間違って訂正をする→試験前にやり直す→記憶の定着。
というラインを辿れるので、しっかりと文法の基礎知識と勉強方法(分からないときに参考書のどこを見れば良いのかを知っていること)が身に付いていれば、あとは反復練習の量の問題なので、そこまで心配しなくとも大丈夫です。
この、一度やって間違って、反復をする。思い出す、という過程がとても大事。(参考→ 最強の勉強方法)
これを、現代文でもやれば良いだけの話なのです。
【現代文の勉強は、違う言葉で説明すること】
-授業のノートをまず閉じる-
まず、授業ノートを見直す前に、教科書の文章を読んで、教科書の言葉を出来るだけ使わずに、自分なりの文章で言い換えてみてください。
分からない部分があるのなら、主語と動詞だけを抜き出してみて、筆者が何を言いたいのかを、自分の言葉でノートに説明してみる。
特に、理解ができない。
意味がわからない部分を、書き出してみる。
それを1つだけでもいいので、自分なりに理解できるよう、何度も書いてみてください。
そして、それの答え合わせは、国語の先生を利用して、質問に行ってください。ノートと見比べても良いですが、確実なのは他者に確認してもらうこと。
国語の得意な友達に協力してもらっても良いです。
どうしても分からなかったら、授業の板書をみる。
けれども、自分の文章を書くときは、必ず板書を閉じ、違うノートに書く練習をしてください。
これをしないことには、書く能力は上がりません。
-主語と述語を意識する-
文章自体の書き方がわからない人は、まず、主語と述語を意識して書いてみてください。
誰が何をしたのか。
どういう理由でしたのか。
背景は。因果関係は。
自分が分かることを、自分が分かる範囲で書いていく。
教科書は何度読んでも構いません。分からないなら、人に説明を求める前に、100回読んでみる。分解してみる。指示語を全て元に戻す。主語と述語を追いかける。熟語の意味を調べる。
この主語と述語がずれると、何が何だか分からなくなりますし、最悪テストの質問文ですら意味が取れなくなってくるので、確認は絶対に必要です。
-段落ごとにまとめてみる-
評論文ならば、段落ごとに役割を担っています。
一般論→筆者の反論、問題提起→具体例→結論
の流れが必ずある。
その役割や構造を理解するために、短い言葉で言い換えたり、筆者とはちがう例示を考えてみたりする。
この過程がとても大事です。
-自分から能動的に読み進める-
先生が授業で説明してくれた文章をそのまま丸暗記するのではなく、あくまでも自分の言葉で書くことをしようと思ったら、読み飛ばす事は先ず出来なくなります。
そして、積極的に読むようになると、文章に書き込まれている様々なヒントに気がつけて、予想をすることが可能になります。
この予想。
先の展開がどうなるのか。
Aという状態になるのではないか、それとも、Bか。など、そのように謎が多くちりばめられている推理小説は娯楽として読むものですが、この「先の展開を自分から考える。」という行動が、現代文にはとても大事な要素になります。
そんな軽い気持ちで書いた方が、量が少しずつ増えていきます。
・メモ書きでも構わないので、自分から能動的に文章を読みとってみること。
能動的とは、誰かが正解を言ってくれるのを待っているのではなく、自分から想像したいし理解したいから考え、読むことです。
そして、それが理解出来たら、早い段階から違う言葉で言い換えられることが出来るかどうかを、試してみてください。
練習は裏切りません。
目標点数に、少しずつ近づいていきましょう。
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
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