知の体力 おまけ 学生時代に落ちこぼれた方が良い理由

知の体力
khamkhor / Pixabay

「知の体力」の著者 永田和宏さんの面白い記事を見つけたので、ご紹介。
(知の体力 解説その1 その2 その3)

若い人は一度、「落ちこぼれ」を経験せよ 京大名誉教授からのアドバイス

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【落ちこぼれを経験した方が後から良くなる】

-何故落ちこぼれを進めるのか-

記事の概略です。

もちろん、落ちこぼれなんか無い方が良い!!って言う人の方がほとんどだと思います。

けれど、人間、落ちこぼれた時。

というよりも、なんとなく「上手くいかないなぁ……」と感じたり、それまで当然のように出来ていたことが全く出来なくなったりする事って、本当によくあることです。

そんな時に、学生時代に落ちこぼれた経験があると、開き直れたり、ずっと悪いことは続かない。どこかで挽回の機会は必ず訪れるし、「もう駄目だ……」と思っていた後に何かに出会うことだってあるんだからと、筆者永田さんは語っています。

人生なんて先の見えない道を走っているようなもの

-上手くいっている事が人生の失敗を招く-

人って上手く言っている時には「改善しよう」なんて思いません。

100点取れているのに、自分の勉強の仕方を見直したりすることなんか、ないですよね。

でも、それが同じやり方で30点しか取れなくなってきた時に、人は初めて自分のやり方を見直そうとします。

どこかで誰かに「出来ない自分」を指摘された時に、初めて自分の行いを振り返る。

けれど、失敗できる学生時代に落ちこぼれた経験がない人は、社会人になってからそれを経験すると、なかなか「じぶんの間違い」を受け止めることが難しくなってきます。何故なら、脳って環境に慣れてしまい、同じ様に処理することがとても得意だから。
(参考⇒悪い合格の特徴 脳の無限大の可能性を説いた、評論文「可能無限 解説 その1」)

【評論「知の体力」で語っていたことは、筆者の実体験】

-学問が想定外の時代に対処する力を養ってくれる、とは-

教科書に掲載されている「知の体力」の部分では、役に立つ学習だけでなく、「学んで常に問いかける」ことを行う、学問を行うべきだと、筆者は進めています。

学問は、学べば学ぶほどに、謎が多くなっていくもの。

それはなぜかと言うと、自分の知識レベルが上がると、「ああ、自分は何も解っていないんだな……」という感覚と、直結していきます。更には、「知らないんだ」と感じると、周囲の環境や状況にも、気が付けることが多くなってきます。

それは、想定外の事態に自分なりの対処する力。自分で考え、自分で解決を見つける行動が出来るようになってくるから。

その「知の体力」の中に、今回の記事の通り、「落ちこぼれる」ことも、想定外の事態として、入っているのでしょう。

誰も、落ちこぼれたりしたくないはずです。

けれど、苦しいことを経験しないと、人は自分の考え方を改めようなどとは思わない。

そんな経験が失敗の出来る学生時代に多ければ多いほど、忍耐力や精神的なタフさが身に付きます。
(参考⇒不合格は失敗か それとも成長か)

それも含めて、「知の体力」はとても大事だと筆者は言います。

筋トレも、筋肉を限界まで使って初めて効果が出ますよね。それと同じなのかも。

-安全と面白さだったら面白さを取れ-

安全な道と、面白い方だったらどちらを取るのか。

殆どの人は、安全な道を選ぶと思います。けれど、そこに何かしらの発展はあるでしょうか?

安全、ということは、今までと変わりない、ということです。

変化がないと言うことは、それだけ改善するものもないと言うこと。

それだと、「安全」ではなく、「つまらない」になるかもしれません。

もちろん、「面白い」道が全て正しいかどうかなんて、全く解りません。その先に、絶望が口を開けて待っているかもしれない。でも、少なくとも今までとは違う体験が出来ることは確かです。

安全と面白い、だったら、面白い道を選べ。

中々出来ることではないと思いますが、「面白そうだな」って人間にとってとても必要なことです。

だって、その方が少なくとも楽しいし、多少苦しくても「自分で選んだんだから」って思える。

その結果、苦しい道になったとしても、考え方を変える機会はいくらでも転がっているわけです。価値感の転換ですよね。

それを出来る貴重な機会は、学生時の落ちこぼれにあるのかもしれません。

そう思えば、ふと高校時代にあれだけ数学で落ちこぼれて、結局良かったのかなと我が身事ですが、記事を読みながら思ってしまいました。(参考⇒ 数学のススメ ~数学偏差値学年最下位だった私が、高等数学をやり直したわけ その1~)

【おすすめ】

筆者 永田和宏さんの著書です。

「知の体力」が面白いなと思った皆に読んでもらいたい。

それ以外にも、筆者の体験を交えた逸話は、こんなに素晴らしい人でもこんな苦労をされていたり、落ちこぼれた時があったのかと思うと、勇気が湧いてきますよね。

ちょうど、中間テストが終わったあたりぐらいです。

進学校に進んだ人たちの中には、思った通りの点数が取れなくて落ちこぼれ、と自分で思っている時期かもしれません。でも、「落ちこぼれ」たんじゃなくて、それは「次の壁にぶつかっているだけ」なのかもしれない。

悪いことは、長く続きません。

苦しいなら、それはきっと意味があることです。

「知の体力」「苦しいことを乗り越える力」。それを身につけるための、何かしらのヒントが溢れている本です。

興味ある人は、是非。

ここまで読んで頂いて、ありがとうございました。

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