テスト必勝法~好きなもので成績UP術~

テスト対策
sirindablog / Pixabay

テストの必勝法って、何だと思いますか?

試しにやってみる。大事なのは、行動すること

こうやって質問すると、殆どの方が地道な努力とか、記憶とか、様々な方法を口にします。そのどれもが効果のあるやり方ですし、一定の成果もあげられますが、結局、テストというのは、どういう作業であるのかを知っておくと、とても効率よく点数を上げることが可能になります。

それを知るためには、まず。脳というのは、どういうものなのかを知る必要があるのです。

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【脳は覚えるものと覚えないものを無意識に選別している】

生徒に「修学旅行、何が楽しかった?」と訊くと、実に様々な解答が返ってきます。ディズニーランドが面白かった。東京は、外国人が多かった。人混みがすごい、道に迷った、新幹線の中でのトランプが面白かったetc…

けれど、「じゃあ、新幹線の中でやったトランプ。最初にババ抜きで君が捨てたカードは?」と訊くと、記憶力が良い生徒でも首をひねります。「あれ? なんだったっけ?」と思ってしまう。

ここから解るのは、私たちは無意識に覚えるものと覚えないものを分けていて、それは意識的に行っているものではない、ということです。

【創造するときと思いだすときは脳の同じ部分を使っている】

テストは、問題があるとは言え、自分で答を作りださなければ始りません。解答は確かにあるのですが、白紙の欄を書き埋める、という作業は基本的には自分で言葉を書きだす作業になります。

多くの方が誤解しているのですが、創造。0から1を生み出す作業は、まったく見たことも聞いたこともない新しいものを生み出すことではありません。

創造は、既存のもの。すでにあるものをかけ合わせたり、記憶の中から一部分だけ引きずり出して強調したり、見せ方を変えたりしているものが殆どです。

そして、絵を描くなどの白紙のものを埋める作業は、脳の中で記憶したものを思いだしている時とほぼ同じ場所を使用していることは、研究からはっきりとわかっていることです。

ということは、テストの欄を埋める作業も、すでに読んだことのあるもの。記憶したものの中から必要な部分だけ引きずり出す作業ですから、この創造する時に使う領域と同じ場所を使っていることになります。

創造したければ、覚えるしかない。覚えても、引きずり出さなければ、意味がない。

脳って、構造がとってもおもしろいです。

だから、覚えてそのままほっといたら勝手に忘れていきますし、忘れても思い出す作業をすると、定着に繋がっていくから、定期的に問題をやることが必要になってきます。

脳を活性化させるために必要なのは、覚えることよりも、思い出す作業。インプットとアウトプット、両方がどうしても必要になってくることを、理解してください。

【印象深いものは、苦労しなくても覚えられる】

授業をしていると本当に思うのですが、印象深いことは人間、忘れないし、別段覚えようと思っていなくとも脳の中にインプットされていきます。

たまに過去の生徒で、大学生やすでに社会人になっている子たちに会う時があるのですが、私の授業はよほど印象深いのか、レポートや何かしら文章を書くときに、今でも頭の中で私の声が聞こえるそうです。教師冥利に尽きますが、よほど怖かったらしく、受験の時でも私の声が聞こえてきたという子もいました……あれ? そんなに怒鳴った記憶がないんだけどなぁ。(生徒曰く「怒鳴ってないから怖いし、チェックが半端ないから忘れようにも忘れられない」らしいです。。。。まぁ、役立っているなら怖がられるのも仕事です)

逆に言うのなら、嫌いなものは一切頭の中に入ってこないということ。これは本当に絶対の真理です。嫌いなもの。とくに知識系は覚えること自体が苦痛です。

だからこそ、この性質を理解して、勉強に利用するのです。

【徹底的に自分の好きなものを利用する】

好きなものは覚えられる。

嫌いなものは覚えられない。

だったら、勉強は好きなものを徹底的に利用してください。

好きなものは勝手に覚えます。

良く、少女マンガの「ちはやふる」でかるたが大好きになって、百人一首や古典に興味を持ったという話はよく聞きます。これらの子たちが、勉強で試験のために覚えろと言われれば、100%古典を嫌いになります。保証しても良いです。けれど、人間、物語が付いているものは、一気に記憶の中に入ってくるし、覚えたいと思える子たちが増えるのです。

百人一首。かるた、というものを題材に、けれども話の内容は高校生が部活を頑張る、成長物語。人ってやっぱり、題材が内容が難しいものかどうかではなく、心ひかれるかどうかで、興味関心は決まるのだということの良い例示かもしれません。

源氏物語を知りたいのならば、「あさきゆめみし」

覚えにくいと言われている歴史でも、漫画や映画、ゲームなどで取り扱っているものは山のようにあります。小説まで含めたら、それこそ数えられないほどです。

英語ならば、好きな映画や海外ドラマをひとつ決めて、それを徹底的に覚えてみる。それだけで、単語が覚えやすくなったり、テストの点数が跳ね上がった子も居ます。過去に、ハリーポッターが大好きで、映画の賢者の石の台詞を、すべて英語で丸覚えし、書けるようになるまでなった子が、テストでそれほど勉強していないのに満点近くをとったこともありました。

【自分の好きなものを人に説明してみよう】

国語能力を高めたいのならば、簡単です。

自分の好きなドラマや映画。バラエティでもなんでもかまいません。それを、誰かに説明してください。ポイントは、相手がそれに興味を持ってくれたり、面白さを解ってくれたり、反応が良くなる話し方を心がけること。

それだけで、簡単に説明能力は上がります。

相手がつまらなそうな顔をしたら、それはあなたの説明能力が下手だということ。工夫し、改善をしてください。すると、勝手に評論文や説明文が読めるようになります。

ゲームだったら、なぜそれが面白いのか。どんなストーリーでどこに惹かれるのか。

人に説明するとき、どうしてもまとめなければなりません。まとめるためには、見直すことが必要になります。そして、好きなものならば、頭の中に勝手に記憶されているはずなので、そこを思い返し、振り返ってまとめ、見直して話す。アウトプットが勝手に行われます。

そして、記憶したものを外に出す、ということを繰り返しているので、同じように覚えたものを記憶の中から引きずり出す作業が得意になっていく。

テストの時も同じです。

【必勝法は、思い出すこと】

テストの必勝法は、思い出すことです。

殆どの人は、記憶をして終わり。それだけで、満足してしまって思いだすという作業を忘れてしまいます。脳の短期記憶から長期記憶に移行するためにも、必ず忘れて思い出す作業が必要になりますが、テストは基本的に覚える作業ではなく、思い出す作業であることを、理解しておいてください。

覚えて、思い出す。この割合を6対4で行うのを、意識しておいてください。そして、覚えるのが苦痛ならば、好きなものを利用する。面白いと思えるものを、利用する。

苦手なものほど、これを利用してください。少なくとも、国語、英語、社会はこれでいくらでも乗り切れます。理科でも、面白い本は沢山出ています。

 


理科でおすすめの本です。とってもユニークに科学の内容が解りやすく書いてあります。いつまででも呼んでいたくなるぐらい、楽しい本。

好きなものに触れたら、それを説明してみてください。

何が好きなのか。どう好きなのか。それを表す。口に出す。

人に説明することは、立派な創造的作業です。思い出すことと同じ脳の領域を使っていますから、しゃべることが得意な人ほど、伸びていくことになります。上手く言えなくとも、かまいません。説明をしてみる、ということをやってみてください。

興味のあることで、記憶を促す。

その後、人に説明する。

それだけで、結果は変わってきます。好きなことで、受験勉強を乗り切ってください。

ここまで読んで頂いてありがとうございました。

 

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