こんにちは、文LABOの松村瞳です。
今回は、勉強の害悪。と題して、SNS問題を取り上げます。
様々なSNSの害は色んなところで取り上げられていますし、いじめなどでも逃げ場所がなかったり、延々無視をされたり、仲間外れにされたりと、コミュニケーションツールとしては優秀な利点が、使い方を誤ればいじめにも利用できるという負の側面を担っています。
ですが、人間関係だけでなく、勉強にとってもそれは害悪にしかならない事を説明しておきます。
もちろん、使う事に反対をしているわけでも、SNSが全面的に悪いものだと言いたいわけでもありません。けれど、SNSはネット上のツール。道具です。
ハサミやカッター、包丁などのように、道具として使えばとても便利なものでも、使い方を誤れば人を傷付ける凶器と化してしまうものはこの世に沢山溢れています。その危険性を、きちんと理解すること。まず知ることが大事なのです。
依存症から抜け出すには、まず自分が依存していることに気が付くことが大前提だと言います。
今、あなたはどれだけSNSを使っていますか?
その頻度を把握できていますか?
それを改めて、自分に問いかけて欲しいのです。
【あなたの勉強机には何が置いてありますか?】
まず、お聞きします。
勉強をするあなたの机の上に、携帯電話は置いてありますか?
もちろん、タイマーやその他の機能。例えば音楽を聴いたり、メモや写真を利用したりするために使っているのだから、SNSは見ていない、という人もいるかも知れません。けれど、通知が来た時、それに手を伸ばすことは何度あるか、カウントしたことはありますか?
絶対に勉強中は手を止めてSNSを見ることはない、と言い切れる人はいますか?
このブログでも、勉強は時間の長さよりも効率と工夫。そして集中力を上げることが必要だと、書いてきました。高い集中力が持続できた場合、人間は心地よさを感じることが出来ます。没頭する心地よさ。それを知っていると、またそれを感じたいと再度勉強に向かう事が出来るようになります。
勉強を持続させたり、やる気を日々の生活の中で持続させる為には、この集中力の持続、というのは外せない課題になってくるのです。
これは個人的感覚になるのですが、集中力が5分と持続できない子がとても多くなってきています。一つの作業に集中できない。その状況を続けることが不可能。それは、個人の資質の問題ではなく、日々の生活の中で集中力が持続できる環境が整っていない事の方が問題であると、考えています。
【たかが1分。されど1分】
テレビや音楽、そしてスマホのアプリ。特に、このスマホのSNSは、LINEやTwitter、インスタグラムなど、様々な物を複数使いこなしている子どもたちが多く存在します。
そして、大概自分ひとりで勉強を続けていると、このSNSの誘惑に勝てず、また、友人たちからの連絡が気になってしまって、机の上に置いてしまうのです。
ちょっと見て、返信を返すだけ。時間にしたら、たかが1分だから、と思ってないでしょうか?
けれど、同時に少し考えてみてください。
思わずインスタやTwitterを見続けて、やり取りが面白くて、1時間があっという間に過ぎ去ってしまったことなど、ありませんか?
気が付けばもう深夜。何時の間にこんなに時間が経ってしまったのだろうと、思ったことは一度や二度ではないはずです。
何せ、インターネット上で発言される言葉は、常に更新され続けています。一対一のやり取りならば終えることが出来ても、複数の人間と話していたり、違う話題があってそれに飛びついてしまうと、話が途切れません。
すると、それだけで時間を消費してしまう事にもなるし、更に言うともっと恐ろしい害がSNSには潜んでいます。
たかが、1分。たかが、数秒と思っているそのスマホを見る行為。実は、30分ほどのあなたの勉強の集中力を奪っている、と知ったら、あなたはどう思いますか?
【集中力が途切れると、元に戻るのに25分~30分かかる】
一度途切れた集中力は、戻るのに時間が膨大にかかります。たかが数分、と思って「ピコン」と鳴る、その音が集中力を途切れさせます。
そして、数分違う作業をし、また数学なり、国語なりに戻ってこようとしても、一旦途切れた集中力は途切れた直前の物には戻りません。内容もまた理解するために、一から見直す羽目になったことは、誰でも経験があるものです。
この集中力。元の状態に戻るには、平均して25~30分も必要、という実験結果が出ています。
恐ろしいのはこれからです。
大概、10代のSNSと言うのは、使っている時間帯が皆、同じです。当たり前ですね。同じ学校のスケジュールで動いているのですから、SNSに触る時間も全く同じです。
勉強を始める時間、というのは、大概皆同じ時間帯である筈。ならば、一人部屋の中で過ごす時間とも重なり、スマホを自由に触れる時間にも成ります。
そうなると、勉強を始めて暫くすると、「ピコン」とスマホが鳴る。そこで30分の中断が入り、やっと集中力が戻ってきたとしても、また「ピコン」と鳴ったら、そこでおしまいです。
それが4回あれば、約2時間近くの集中力が阻害されたことになり、全くそれに影響されず、途切れることなく続けられる人間の2時間の成果と差が産まれてくるのは、当然の結果です。
【人は習慣の生き物】
更に恐ろしいのはここからです。
集中力、という物は産まれ持った才能だと思われがちですが、誰でも持っているもので、後天的にも身につけようと思えば身につけられる単なる技術です。しかも、とっても身につけやすい技術。
ですが、一つの事に集中するという行動は、やり続けて初めて身につくものであり、それを邪魔されると途切れてしまいます。
周囲や環境の問題が、大きく左右するものでもあるのです。
そして、この何かをしようとした時に阻害されることが長く続いてしまうと、結果的にどうなってしまうのか。
一つの事を続けてやることが出来ない。やった経験がないのだから、当たり前です。集中力が身に付かず、一つの物事を考え続けることが出来ない。考え続けると言う事が辛く、投げ出してしまう。または、考えられない自分にコンプレックスを抱き、自分の能力に疑問を抱きながら生きることになることも予想されます。
【対策】
考えられる対策はスマホを身体から離すことですが、人間は禁止されると1.5倍それをやりたくなって、実際にやってしまうと2倍してしまう傾向がある動物です。
だから、禁止は厳禁。極端なことをしても、無駄です。
だからこそ、通知をまず切りましょう。
そして、覚えるのは自分のコントロール方法です。
「今から45分は、勉強しかしない!」
と決めてしまうのです。SNSやスマホは、全てその45分が過ぎるまで完全に頭の中から追い出してしまう事。
そして、45分の勉強の後に、休憩を必ず入れます。10分や15分程度。
その休憩時間に、思いっきりSNSをしてください。
必ずタイマーを図って、自分で自分をしつけていくのです。あらかじめ決めたルールに沿って動くのならば、「ピコン」という着信音に振り回されることもありません。
他人に、あなたの時間をコントロールさせず、自分でコントロールしてください。
それが自信にもつながっていきます。
明日は、「いいね」ボタンについて。
此処まで読んで頂いてありがとうございました。
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