KKの恋心

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夏目漱石「こころ」14〜疑心暗鬼が導いた最後の決断〜

「こころ」解説、その14。 夜中の夢のような奇妙な問いかけから一転。先生は、もう大丈夫だと思っていた、Kの「覚悟」という言葉に、疑心暗鬼にかかります。 Kが口にした、「覚悟ならないこともない」という言葉。この言葉を、先生は「お嬢さんへの恋心...
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小説読解 夏目漱石「こころ」13〜深夜の問いかけ〜

「こころ」解説その13。いよいよ、物語は佳境に差し掛かってきます。 つまらない、と取られがちな純文学ですが、一つ一つ詳しく読み解いていくと、複雑に絡み合った人の心の動きがとても細やかに書きこんであります。 そして、ちょっとここからは推理小説...
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小説読解 夏目漱石「こころ」10~復讐以上に残酷な行為~

「こころ」解説その10. 今回は、上野公園散歩のシーンの後半です。 そして、行動を起こさない先生が、唯一Kに対して行った反撃の場面です。 大修館書店発行では、190p下段~ 筑摩書房発行では、164p冒頭~ 小説段落番号41の場面となります...
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小説読解 夏目漱石「こころ」その9~臆病ものが攻撃に転ずる瞬間~

「こころ」解説その9です。 今回は、ずっと臆病で、人の観察ばかりをし、一切行動を起こそうとしなかった先生が動くこと。つまり、Kを攻撃することを決心するシーンです。 大修館書店現代文B上巻では、188p~ 筑摩書房精選現代文Bでは、161p~ そして、小説の段落番号は40の部分です。 Kの意志の固さや、その行動力に怯えていた先生が、動く。行動することを決意するとしたら、どんな時なのか。 その心理も含めて、解説していきます。
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小説読解 夏目漱石「こころ」その8~先生のエゴ~

「こころ」解説、その8。小説での番号表記39段から。 筑摩書房発行 精選現代文B159ページからの部分になります。 大修館書店発行の教科書には抜粋されていませんが、ここでもKと先生のとても大事なやり取りが垣間見えます。そして、夏目漱石が何故この小説のタイトルを「こころ」としたのか。その意味が見えてくるのもこの部分です。
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小説読解 夏目漱石「こころ」その6~魔物Kの恐ろしさ~

「こころ」解説その6です。 Kのお嬢さんにたいする恋の告白を受け、狼狽する先生。その先生のその後の考えや葛藤、動揺などを描いたシーン。Kを一種の魔物=得体の知れないもののように捉えているシーンでもあります。 幼いころから共に過ごし、その人の事をきちんと知っていたはずなのに、いきなり知らない人にでもなったかのような恐ろしさを感じる。その人が、違う存在に思えてならない。 そんな、不安と動揺を抱えた場面です。
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小説読解 夏目漱石「こころ」その5~Kの告白の不自然さ~

「こころ」解説その5です。 大修館書院発行現代文Bの182ページ。第2段落からの部分となります。 筑摩書房発行の「精選 現代文B」も、この辺りからの抜粋となります。 Kの恋心の告白です。 【進むべき方面】 そんなこんなで、もやもやした状態の...

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