小説読解 芥川龍之介「羅生門」その7~定期テスト対策問題~

羅生門

「羅生門」定期テスト対策問題。

【問題】をまず自力でやってみて、解らなかったら後半の【ヒント】を参考に、筆記の記述問題を書いてみてください。

白紙解答は、なしで。

国語において、白紙解答は敵前逃亡と同義語です。勉強にプラスどころか、巨大なマイナスでしかないので、無理やりにでも先ずは書く。書く練習です。

では、問題です。

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【問題】

-問1-

次の漢字はひらがなに ひらがなは漢字に直しなさい。(小説中に使用されています)

①洛中 ②顧みる ③暫時 ④嘲る ⑤引剝ぎ
⑥ききん ⑦すいび ⑧にごった ⑨きゅうかく ⑩ごへい

-問2-

本文23段落『今までけわしく燃えていた憎悪の心を、いつの間にか冷ましてしまった。』の下人の心情はどのような気持ちだったのか。説明せよ。

 

-問3-

本文第23段落『少し声を和らげてこう言った。』について、下人はなぜ、少し声をやわらげたのか。説明せよ。

 

-問4-

本文第29段落『老婆は、大体こんな意味のことを言った。』について、老婆の「死人の髪を抜くこと」に対する自己弁護の要点を二点にまとめて、それぞれ説明しなさい。

 

-問5-

本文第30段落『右の手では、赤く頬にうみを持った大きなにきびを気にしながら聞いている』の下人の描写から、どのような様子であったか、簡潔に説明しなさい。

 

-問6-

本文第30段落①『さっき門の下で、この男には欠けていた勇気』と、②『この老婆を捕えた時の勇気』から、①の勇気と②の勇気はそれぞれどのような勇気か。説明せよ。

 

-問7-

本文第36段落『下人の行方は、誰も知らない。』と表現することの効果を説明しなさい。

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【ヒント】

-問1-

ヒント省略。教科書で確認し、間違ったものは10回書いて、もう一度テストをしてください。

-問2-

憎悪の気持ちが冷めた、と言うことは、興奮が収まった、と言うこと。これを違う言葉で表現すると、どうなるのか。

そして、
憎悪の気持ちを感じた理由。
憎悪の気持ちが冷めた理由。

この二つの理由を、AからBへの変化として解答に織り込むこと。

-問3-

声を和らげる=優しい声を出す、と言うことです。
老婆に対しての声なので、老婆に優しくした、と言うことになる。
下人の目的は何でしょうか? 老婆に優しくすることが目的なのでしょうか? 違いますよね。何か違う目的があり、それを達成するために、手段として優しくしたのです。

下人の目的は、問題部分の次にかいてある、下人の台詞を読めば分かります。それが何かの理由で叶わないので、その何かを取り除くために、声を和らげた。

そこを考えて解答を作りましょう。

-問4-

本文、段落27の老婆の台詞を、指示語を丁寧に戻しながら読み直す。
自己弁護とは、自己正当化のこと。つまり、「だから、自分のやっている事は悪いことではなく、許されることなのだ」という文に続く、前の部分を考えればそれが解答。

 

-問5-

下人がやっている事は、
・老婆の話を聞いている。
・右手でにきびを触っている。
この二つの同時進行です。つまり、ながら行為。音楽を聞きながら勉強する、とかテレビを見ながらメールする、という行為のこと。
あなたは、同時に二つのことをする時、どちらとも完璧にすることが出来ますか?

それを考えれば、下人の気持ちも解るはず。

 

-問6-

①門の下に居た時に、何を考えていたのかを読みなおす。
②老婆に会った時、下人は何が許せなかったのか。そこを考える。

 

-問7-

表現の効果、と問題にあることがポイント。
表現を選択したのは、作者です。作者は、誰に向けて表現をしているのか。そこを考えると、解答の「主語」が決まります。

なので、解答のテンプレートは、

「『主語』に対して、(~~~~~)させる効果。」

という形になるはずです。見抜かなければならないのは、「主語」と、「効果」の内容です。
下人の行方は誰も知らない、ということは、「はっきりと確定したものは何もない」と言うこと。曖昧な情報は、どんな効果をもたらすのか。はっきりと解らないからこそ、人は何をしてしまうのでしょうか。

 

解答は、こちら

コメント

  1. せんべい座右衛門 より:

    答えがないので困る。

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