小説読解 中島敦「山月記」解説その6定期テスト予想問題・解答

山月記

中島敦、山月記のテスト予想問題です。

この山月記。話の内容は好きなんだけれど、テストを受けてみるとそこまで点数が取れない小説の代表格でもあります。

-国語テストの罠-

解っている、知っている≠解答に書き表す、ではありません。

自分が解っている事を正確に書き表すには、練習が必要になります。スポーツと一緒ですね。どうしてそうなるかは解っているけど、可能にするためには筋肉が必要になってくるから、すぐには出来ない。

文章も同じです。

書く筋力を練習で身に付けましょう。

大事なことは、解答を読むだけで「ああ、解った」としない事。

実際に解答を自力で書いて、それを訂正し、再度それが何も見ずに書き表せるかどうか。

それが出来なければ、あなたは書けないままです。

2度、3度繰り返し、何度やっても完璧に答が書けるようになるまで、練習してみてください。

読むだけだったら、解答を読まない方が点数はまだ良いかもしれません。それぐらい、解答を読むだけ、は能力を伸ばす事に害悪です。

決めるのは、あなたです。

読解力と記述力を上げて、最終的に自分の能力の向上と、受験の糧にしたいのか。
単にテストの点数上げたいだけだし、読解能力なんか下がってもいいから、手っ取り早く解答手に入れて、難を逃れたいだけなのか。

どちらでも好きな道を、選んでください。あなたの人生です。

では、解答です。

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【解答】

~問1~

(1)所行(※所業と間違えない事) (2)残虐 (3)粛然 (4)卑怯 (5)羞恥心

どれも、毎年センターに出ている漢字。意味も含めて、辞書でチェック。
羞恥心の羞恥、は同音異義語で、周知(広く知れ渡っている事)、衆知(多くの人の知恵)も、良く出題されるので、チェック。

~問2~

人間の心からの考え方ではなく、虎の側からの発想になっていた点。

~問3~

人間の心

~問4~

完全に虎になってしまえば、苦悩する必要が無いから。

~問5~

虎になりきってしまうことで、人間性を失ってしまうことを意味するから。

 

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~問6~

自分に自信を持てず、自身の詩の才能が不完全であることが周囲に暴露されることを恐れていたが、逆に勉学で培われた高い自尊心があるが故に、詩の才能が全くない存在と同じように扱われることが不満でもあったので、人と交際を持とうとせず、詩人になるための努力を怠ったという行動。

※「臆病な自尊心」の言い換え
※「尊大な羞恥心」の言い換え

この二つのポイントを確実に押さえる。

自尊心=自分を良く見せたい、という願望です。だから、欠点を人に指摘されたくなかった(臆病)

羞恥心=自分を恥じる気持ち。恥をかく状態を避けたい気持ちです。詩の才能が無いと、周囲に知られることも含め、自分自身でも認めることが李徴は出来なかった。むしろしたくなかった。だから、詩の才能がない人たちと同じ様に扱われることが、我慢ならなかった。(尊大)その状態を許す、ということは、自分に詩の才能が無いと認めることになってしまうから。

結果、人を避ける行動をとる。
同時に、作成した詩を磨く、という行動を怠った。

に繋がります。

~問7~

自分に詩人としての才能が無いこと。

~問8~

人は感情や性情を制御しながら生きているということ。

~問9~

人であった頃の以前の自分を反省し、努力すれば一流の詩人になれたと気付いても、虎になりはてた今では、もうどうする事も出来ないという悲しみ。

~問10~

人であった頃の李徴の作品は、自分の才能をひけらかしたい、他者に認められたいという願望があり、技術的にはすばらしいのだが、誰かに何かを訴えたいという気持ちが欠けていた。
だが、虎になった李徴の作品には、この悲しみを誰かに解ってほしいという、純粋な気持ちがあったために、人の心を打つ作品を即興で創ることが出来た、という違い。

以上です。

テスト勉強、頑張ってください。

ここまで読んで頂いてありがとうございました。

-問題はこちら-

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