読書感想文の準備プリント。
今回は、高学年用(4年生~6年生用)です。
小学校高学年用としていますが、これを基本とすれば、中学生でも高校生でも使えるものなので、書けないなぁと思っている人はお試しに使ってみてください。
そんなもの無くても書ける!という人は、頑張って。素敵な読書感想文ができあがって読めるのを期待しています。
そして、読書感想文で、嘘を吐かない方が楽に書けるということを、先日のエントリーで書きました。(参照⇒あっという間に読書感想文が書けるプリント無料配布中 低学年用)
今回はちょっと高学年用に、賞を狙うかどうかは置いておいて、書きやすく、かつ読みやすい書き方をまとめました。
【読みやすい文章とはどんなものか】
-そもそも読みやすいって何?-
そもそも、読みやすい文章ってなんでしょうか?
教科書を読んでいても、なぜかするすると読めてしまう文章と、読み進めるのに辛い文章というのが分かれていると思います。
これは読めるけど、これは読めないなぁ、と思うようなものの違いって何なのか。教科書に載っている文章は相性だったり、好みだったり、興味関心によって変わってくるので一概には言えないのですが、そんな教科書に載っているような文章のことではなく、普通に自分が書いている文で、読みやすいものって何なのか。
それは、次の二つのポイントをはっきりさせているものです。
・言いたいことが、はっきり明確であること。
・相手に伝わるように、工夫をしていること。
の二つ。
これがクリアできていると、自然と読みやすい文章になります。
-好まれるのは、内容がはっきりしているもの-
食事のお店を考えると解りやすいと思うのですが、「ラーメン屋」とか「ラーメン」とかでかでかと書いてあると、「ああ、ここはラーメン屋さんなんだな」とはっきり解りますよね。
「コーヒー屋」さんもそうです。「カレー屋」さんとか、「パン屋」さんもそう。
見た目で、はっきり売っているものが解るお店は、安心感があるし、それが食べたい人は迷いなく訪れることができます。
けど、見た目で何屋さんか解らないお店って、入るのが不安になったりしますよね。
文章もそうで、同じ言葉をつづったものなんですけど、やっぱり明確に、はっきれきっばり自分の意見と立場を明確にしてあるものは、やはり読みやすい。
だから、逆に言うのならば、自分が何を伝えたいのかをしっかりと解っておく必要があります。
「これが言いたいんだ!」
って一番大事なものをちゃんと作っておく。
これは本当に大事です。
-相手にどうやったら伝わるか、を考える-
そして、自分の中で大事なものをちゃんと作り上げたら、今度は「それをどうやったら人に伝えることができるだろうか」ということ。
単純に、「好きだ!!」と連発している説明と、「~~があるから、大好きなんだ」という表現と、どちらが惹かれるか。
試しに、先ほどの例示の食べ物屋さんで書いてみましょうか。
「あそこのラーメン屋さん、美味しくて好きなんだ。とにかく好みで大好きで、好きでたまらないんだ!!」という説明と。
「あそこの角のラーメン屋さん。いっつも無愛想なおじさんが作ってくれるんだけど、味がすっごく良くて学校帰りに行っちゃうんだよね。さっぱりの醤油と、こってりのとんこつがあって、上に乗ってる味玉が味がしみ込んでて物凄く美味しいの。ちょっと入りづらいんだけど、安いし、チェーン店じゃない地元のお店だから、無くなってほしくないし、また行きたいんだよね。」という説明と。
言いたいことは単純明快。
「このラーメン屋さんが好き!!」
ただ、それだけです。
けど、それだけなのに、どっちがより行きたくなるか。
人って、どうして好きなのかってことを説明されると、お店の良さに惹かれると言うよりは、その人の感情や好きそうだなって態度に惹きつけられるものなんです。
文章で、いかにその好きだと言う感情や、それ以外でも自分の伝えたい感情を出す事ができるか。ポイントはそこになります。
色んな情報を出してみる。それから、比喩を使ってみたり、何かに喩えてみたり、自分の感じたことを言葉にしてみたり。それだけでちゃんと伝わります。
「どうやったら伝わるだろうか」と、言いたいことが決まったら、少しその表現の仕方を考えてみてください。
-自分が解っている事は、相手が知らない事-
人は、どうしても自分が解っている事は相手も解っているはず!!と勘違いしてしまう生きものです。
だから、自分が既に解っている事を知らない相手に説明しなきゃならなくなると、「何で解らないんだよ!!」とイライラしてしまう事もしばしば(笑)
でも、それって自分が説明をしたつもりになっていて、全然相手に伝わっていない事もあるんです。
だから、自分が解っている事。自分が伝えたいことは、基本的に相手は全く知らないんだと思って話す。文章を書く意識がどうしても必要になります。
ぷらす、自分が解っていることをどうやって解りやすくするかは、自分よりも-五才の人が目の前に立っていると思ってください。
四年生だったら、幼稚園の年長さんが。
六年生だったら、一年生が目の前に立っていると仮定する。
そうすると、説明をどうするのかを考えますよね。
自分と同じ相手が前に居るとは、思わない事。それがコツです。
-どこから説明をすればいいかを考える-
圧倒的に年下が目の前に居たら、どうやって説明しようとします?
まず、難しい言葉は使わない。どうやったら、解ってもらえるかと考えると、簡単に言い換えたり、たとえを使ってみたりしますよね。
主語と目的語をしっかりと書いたり、省略語を使わなかったりするという、ひと手間がいります。
で、それって、「下書き」をちゃんと書く、って言うのがとても大事なんですよね。
-自分の言いたいことをちゃんと決めること-
で、色々メモしたり、プリントを使って質問に答えていくと、「あれ? 私って何を言いたかったんだっけ?」と思う瞬間がやってきます(笑)
いろいろ情報沢山集めたら、どこから書いていいのやらが解らなくなってしまう。
なので、プリントで質問に答えながらいろいろ情報を集めたら、一番自分が言いたいことを一つだけに決めて、それを強調するためだけの情報だけを選び、後はぱっさりと捨てる勇気を持ちましょう。
一回、ばーっっ、と書きだしてみて、後から必要なものだけを拾い上げるイメージで。
面倒だなぁ、と思わずに、是非一回やってみてください。書きやすさが段違いに変わります。
【文章を書くことは、読む人のことを考える、ということ】
-文章が上手くなると、人に優しくなれる-
読みやすい文章を書くって、読んでくれる人に愛情を渡すことです。
自分が伝えたいことを大事にし、同時に、読んでくれる人がストレスなく、読みやすく、理解しやすいように書くことを心がける。
それって、読んでくれる人に対する親切です。
読者目線で、自分の文章を読めるようになると、書き直したくなるので、そうなったらレベルアップの証拠です。
-文章の方が何度も書き直すから、自分の気持ちを正確に伝えられるもの-
どうしても人って、直接会って話す事が一番の伝達方法と思っちゃうんですが、その場の勢いやノリで会話をして、楽しいんだけど実際じゃあ何か伝えられたことがあったかというと、実は少なかったりするんですよね。
文章って面倒なんですけど、紙に書きだす事によってちょっと冷静になれたり、自分の言いたいことが上手く書けなくて凄くイライラする時もあるんだけど、その分、読んでくれた人に自分の気持ちが伝わった時の感激は、一塩です。
ちゃんと伝えたいな、って思ったならば、プリントを使っていろいろ書きだしてみて、自分が何を考えていたのか。頭の中にある感情を、心を、文字という形を与えてみてください。
文章は自分のことを伝えるツールなので、言葉は通じるけど、話は通じない、なんていうことにならないよう、自分でやるかやらないか、決めてみてください。
本気でやったら、色々気付けるものがきっとあると思います。
では。
プリントはこちら⇒高学年用プリント
PDFファイルです。印刷して、使ってください。
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
コメント