変貌する聖女 論理国語 テスト対策 記述編

テスト対策

筑摩書房の論理国語から、川島慶子著の「変貌する聖女」のテスト対策、記述編です。

何度もテスト対策の記事で書いていますが、記述問題は高い質で量をこなさなければ実力がつくことはありません。諦めずに、何度も書いてみること。タフになってください。

そして、問題に挑戦した自分を褒めてください。

「考える」ということを放棄したら、文章は書けないし読めなくなります。(それこそ、パスカルの「人間は考える葦である」という言葉のように、考えることを放棄したら、人間でなくなります。)

今回、問題と解答に至るまでのヒントを別々に設けました。

最初はヒントを読みながら解答し、答えを見て、ここでわかったつもりにならず! 1日ほど時間を空けて、もう一度自分の力のみで書いてください。

読んで、解っただけでは決して書けるようになりません。自分の手と頭を動かして、紙の上に書いて初めて解答です。

また、わからなかったら、解説の該当部分を再度読んで、理解を深めてから再チャレンジしてみてください。

ぜひ、テスト勉強を頑張って、実力をつけてください。応援しております。

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テスト対策問題(前半)

問1

次のひらがなを漢字で書きなさい。(送り仮名あり 本文内の漢字で)

(1)へんぼう (2)かごん (3)すうこう (4)まっしょう (5)ほうしゃせんしょうがい (6)じったい
(7)てんかん (8)きてい (9)じゅうご (10)男子とたいしょうてき(11)へんさち (12)あっとうてき
(13)かくとく (14)かかげる (15)はくじつのもと (16)がいねん (17)すわりがわるい (18)やゆ
(19)ふかしん (20)ぶんせき (21)じんけんようご (22)しせいを正す

(1)変貌 (2)過言 (3)崇高 (4)抹消 (5)放射線障害 (6)実態
(7)転換 (8)規定 (9)銃後 (10)男子と対照的 (11)偏差値 (12)圧倒的
(13)獲得 (14)掲げる (15)白日の下 (16)概念 (17)据わりが悪い (18)揶揄
(19)不可侵 (20)分析  (21)人権擁護 (22)姿勢を正す

解説

テストに出やすい漢字を抜粋してみました。
漢字を覚えるコツは、とにかく何度も小テストをしてみること。
実際に手を動かして書いてみることです。
(小テスト→答え合わせ)をワンセットとして、2回目以降は1日後に、(1分間だけ覚える→小テスト→答え合わせ)を1日5分続けてみると、早くて2日。遅くとも一週間後には完全に覚えています。

 

ポイントは1日あけるということ。

時間を空けることで、定着しやすくなるし、忘れたところに覚え直す事によって、より記憶が強固になります。さらに、小テストで間違えることで嫌な思いを自分にさせて、覚えたいという欲求を湧き上がらせること。なので、最初はできない自分を許してあげてください。そこを認識することが、スタートです。大丈夫。テストで書ければいいのです。練習はボロボロであることを自分に許して、そこからの跳ね上がりを楽しんでください。好きでしょ? 下剋上。

問2

第2段落「実はある時点までは、たった一つの伝記の焼き直しだったといっても過言ではありません。」とあるが、それはどのような事態を指し示しているか。説明しなさい。

解説

まず、問題をよく読むこと。特に、文末の出題部分を確認して、「何を聞かれているのか」を再度確認します。ここが一番大事です。大概わかっているのに書き間違える人は、この確認が疎かになっている場合がほとんどです。焦っている時ほど、時間をかけましょう。

問題は、「それはどのような事態を指し示しているか」と聞いているので、「どのような」の部分が解答の大半になります。そして「どのような」「どんな」と聞かれている場合、「抽象」→「具体」の分解でほとんどの場合は対応ができます。

つまり、詳しく説明できれば0Kという単純な問題です。

そして、詳しく説明しなければいけない場合に書けない人は、一気に全てを具体化しようと頑張ってペンが止まってしまう場合がほとんどです。なので、一気にできないのならば、一つ一つやればいいんです。それこそ単語レベルで、「違う言葉」で書き直すことができればOK。

抽象→具体のヒントはこちら。見る前に、一度自分で考えて、書いてみることを強くお勧めします。見るだけでは、実力はつきません。

・「ある時点」→どの時点までなのかを具体的に探すこと。(教科書p119 l.14~16)
・「たった一つの伝記」→誰が、どのような人物について書いた伝記なのかを具体的に。
・「焼き直し」→言葉の意味を調べて書き直す(すでにある既存の作品をどうすることなのか)誰が誰の作品を焼き直ししたのかも合わせてチェック。
・「過言ではない」→言い過ぎではない、の意。→全て焼き直しだったと言っている。
これらを参考にして、文末を「〜という事態」でまとめること。

書いたあとは、必ず答え合わせをしてください。

)
ポイントは、
・ある時点→具体的にどのような時点までか。(1974年の『キュリー夫人の素顔』発刊まで)
・たった一つの伝記→誰が書いた伝記か。(キュリー夫人の次女エーヴによって書かれた伝記)
・焼き直し→既にある作品に手を加えて、新しい作品として発表すること。(誰が誰の作品を焼き直ししたのか)
・過言ではない→言い過ぎではない→焼き直しで間違いない、の意。
次女エーヴが書いた母の伝記「キュリー夫人伝」の後に出版された伝記は全て、キュリー夫人の死後30年もの間、エーヴの書いた伝記をもとにして別の作者達が同じような内容の伝記を書き、出版され続けていたという事態。

 

問3

第5段落「まさに渡りに船」とあるが、これはどういうことを指し示しているか。具体的に説明せよ。

解説

これも基本的には同じです。「どういうことを指し示しているか」と聞かれているので、抽象→具体の問題です。けれど、ここで問題は「渡りに船」という慣用句を使用していること。

語彙の知識が必要になります。「えー、そんなの知らないよ」と思わず、少し調べてみてください。模試とかなら諦めて言いけれど、これは教科書の問題なので、調べる時間があります。この「知らない言葉」をすぐ調べられるかどうかが、論理国語の点数を決めると思います。スマホがあれば時間にしてたった10秒もかからないものですが、その10秒で笑う人と泣く人が1年後〜3年後に出てきます。

知らないものを調べる習慣を、今、身につけましょう。「えー、めんどくさい」と言う人は点数が落ち、すぐさま辞書に手が伸びる人が点が伸びます。それだけの違いです。

というお説教(事実?)は横に置いておいて🤭

「渡りに船」=望んでいるものがちょうど都合よく与えられること。

となります。その前後の文章を教科書で確認して、主語と目的語を確認しましょう。

主語はエーヴ。目的語はフランスやアメリカの出版会社からの母・キュリー夫人に対する伝記の執筆、およびそれをベストセラーにしたい、という申し出です。これがエーブにとって都合が良かった、と筆者は言いたいわけです。

ここで、疑問が2つ持ち上がります。

エーブにとって伝記の執筆は、なぜ「都合が良かった」のでしょうか。

そして

エーブの「望んでいるもの」とは、なんなのでしょうか。

そう。これは、語彙力と、具体化の問題と、因果関係の合わせ技の複合問題です

この「都合が良かった部分」「望んでいるもの」の具体化、を書き表すことができれば正解です。

「都合が良かった」とするならば、何か「都合の悪いもの」が存在したと考えてみると、わかりやすいです。エーブにとって、都合の悪いことは何か。それは、母の部下との不倫スキャンダルでマスコミに追いかけ回された恐怖です。二度とそんな目に遭いたくない。母のスキャンダルについて、聞かれたくない。これが「都合の悪い部分」です。
ならば、それが無くなれば「都合が良い」となります。つまり、世間が母のスキャンダルを忘れ去ること。これがそのままエーブの「望んでいること」と繋がります。

それらを過不足なく、解答に入れます。「次女エーブにとって、(           )は、*************ができるために、とても都合が良かったから」というテンプレートにハマるように、( )内と*******の部分を埋めてみてください。

 

次女エーヴにとって、フランスとアメリカの出版社から母の伝記を英語圏でベストセラーにしたいという申し出は、母の最後の恋であり、最大のスキャンダルであるランジュヴァン事件をこの世から抹消することができるチャンスであり、母のイメージを守りたい彼女や姉のイレーヌにとって、とても都合の良いものであったということ。

 

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