現代文

こころ

夏目漱石「こころ」20〜Kの自殺の謎〜

「こころ」解説、その20。今回からは試験対策ではありませんが、「こころ」という小説の謎に迫っていきます。高校の授業で問われ、そして答えなければならないことは、「人は、鬼にも仏にもなる。その人の性質や性格ではなく、状況や環境が整ってしまえば、道徳的に悪だと解っていることでも平気でやってしまう」ということ。
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夏目漱石「こころ」19〜Kの自殺・後篇〜

「こころ」解説その19。Kの自殺の詳細を解説していきます。そして、遺体の第一発見者となった「先生」の心の動き。何を思い、どんな思惑で行動をしたのか。人は、とっさの時にその本性があらわになると言います。先生の本性はどうであったのか。彼にとって...
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夏目漱石「こころ」18〜Kの自殺・前篇〜

さて、「こころ」解説も18回。教科書の抜粋部分の最後の解説となります。タイトルにもある通り、先生の友人であるこのK。あるひ、突然に自殺をしてしまいます。そして、その自殺が、その後の先生の人生に暗い影を落とすのは、上、中で語られてきました。幸せになろうとしない、先生。何故、そうなってしまったのか最大の原因であるKの自殺のシーンを読み解いていきましょう。
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夏目漱石「こころ」17〜ばれた裏切りとKの頬笑みの意味 〜

「こころ」解説その17。今回は、先生の裏切りがKばれてしまうシーンの解説です。Kから、お嬢さんへの恋心を打ち明けられていたにも関わらず、彼にはその気持ちを学問の邪魔になるだろうと、諦めることを勧めておきながら、自分はその隙に目的を遂げてしま...
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夏目漱石「こころ」16〜問題から逃げ続ける先生 〜

「こころ」解説、その16。今回は、先生の結婚の申し出の後のシーンとなります。「お嬢さんをください」と奥さんに頼み込み、そしてそのプロポーズがあっさりと受け入れられた後。先生は放心状態で散歩に出かけます。その際にお嬢さん本人ともすれ違いますが、結婚の申し出の事は自分の口からは一切出しません。他愛もないことを会話であいさつ程度に交わすのみ。そして、延々と散歩をしながら、今頃奥さんはお嬢さんに自分の申し出の話をしている頃だろう、とぐるぐる考えるのです。たとえ声は聞こえなくとも、そんな話をしている時に、同じ屋根の下にはいたくなかった。気づまりで、どんな顔をしていればいいのが解らなかったのでしょう。その散歩から帰って来てからのシーンとなります。
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夏目漱石「こころ」15〜 先生の告白とお嬢さんの気持ち〜

「こころ」解説、その15。先生の結婚の申し込みの告白シーンです。決定的なKに対する裏切りのシーンでもあり、この告白が数十年後。今の先生を殺してしまう原因のひとつとなる、行動でもあります。そして、この遺書は先生が昔の出来事を思い出しながら書い...
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夏目漱石「こころ」14〜疑心暗鬼が導いた最後の決断〜

「こころ」解説、その14。夜中の夢のような奇妙な問いかけから一転。先生は、もう大丈夫だと思っていた、Kの「覚悟」という言葉に、疑心暗鬼にかかります。Kが口にした、「覚悟ならないこともない」という言葉。この言葉を、先生は「お嬢さんへの恋心を諦...
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小説読解 夏目漱石「こころ」13〜深夜の問いかけ〜

「こころ」解説その13。いよいよ、物語は佳境に差し掛かってきます。つまらない、と取られがちな純文学ですが、一つ一つ詳しく読み解いていくと、複雑に絡み合った人の心の動きがとても細やかに書きこんであります。そして、ちょっとここからは推理小説やホ...
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小説読解 夏目漱石「こころ」12 〜先生の卑怯な行為とKの覚悟〜

「こころ」解説、その12。今回は大修館書店発行では、192p上段~筑摩書房発行では、165p下段~小説の段落番号 42のシーンからです。居直り強盗のごとく、開き直ったように見えたK。そのKが続くシーンでどのような会話を先生と交わしたのか。そして、先生はどんな卑怯な行為を行ったのか。続きを読んでみましょう。
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小説読解 夏目漱石「こころ」11~エゴに満ちた見せかけの善意~

「こころ」解説その11。今回は、昨日の続きのシーンです。この場面は多くの定期テストで取り上げられるシーンであり、この小説のクライマックスに向けてのターニングポイントであり、大きな謎に満ちているシーンでもあります。

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