こんにちは、文LABOの松村瞳です。
定期テストの時期なので、最強の勉強方法をまとめておこうかと。
ポイントは、自分が学んだことを、人に教えられるか、ということです。
【最強の勉強方法】
これは1980年代から検証されている勉強方法で、かなり色んなところで言われている事なのですが、学んだ内容を人に解りやすく話す事って、脳の中では記憶の定着にかなりの効果が高いわけです。
学んだ内容を、5分で人に語れるか。
できるのならば、全くその分野に触れたことのない人に、解りやすくたとえを使って説明することができれば、とてつもなく内容の理解が進みます。
その時にポイントは、「何も見ないこと」です。
ノートや、教科書、参考書などを頼らず、頼るものは自分の頭の記憶だけ。それだけで、説明をしてみてください。
多分、最初はしどろもどろになると思います。(笑)でも、やってみると本当に点数が上がるんですよね。
-人に教えるとなんで良いのか-
人前で説明を何かしたことがある人なら解ると思うのですが、何かを伝える時ってポイントを絞ったり、段階を踏まえなければ、人は耳を傾けてくれません。
そして、聞いている人は自分が理解したいから、色々質問をしてきます。それに対応しなきゃいけないし、そうなると必死に記憶を探ることになり、頭の中で必死に知識を探ることになります。
そして、「どうすれば解りやすく理解してもらえるかな」って考えること自体が、物事をまとめる能力を格段に上げる効果があります。
-忘れて思い出すことのメリット-
この、学んだ特定のことだけを思い出す。反芻する、振り返る、という、要するに「復習」行為。
これを、脳内では、学んだことを入れた場所を働かせる、検索を行っている事になります。一部分を集中的に働かせて、それを条件反射で出るまで定着させるために、このやり方は「検索練習」と名付けられています。
ポイントは、頼るものを作らない事。
たよってしまうと、頭の中で検索を掛けることができません。それは、唯目の前にあるものを読みあげているだけになってしまうので、脳内が働かない。
記憶の中に入らないんですね。
-検索練習の具体例-
・何も見ずに人に説明をしてみる。(5分)
・何も見ずに覚えたいことをノートに短時間でまとめてみる。(5分)
・ワークを全く何も見ずにやってみる。(間違ってオーケーと自分に許可を出す)
・小テストを自分で試しにやってみる。
あくまでも、細かい範囲でオッケー。
国語で言うのならば、例えば古文や漢文の一つの単元を読み直して、意味を確認したら、五分間で何も見ずに、ざっくりとした内容をノートにまとめてみる。
その後に、古単語や漢文独特の句形や漢字の読みを自分で小テスト。
「あー、なんだったっけ?」という気持ちになるようなことを、繰り返してやってみる。
ポイントは、「間違ってもいい」と小テストの時に自分を許す事です。
-五月は進学校の生徒が勉強に対する意欲を無くしてしまう時期-
世間は五月病真っ盛りですが、進学校の生徒はこの定期テストの結果が出た時期ぐらいに、勉強に対するやる気が減退します。
特に高校生に多いの現象。
多くは、いちどで出来ない。覚えることができない自分を責めるところから、始まってしまいます。
大丈夫。一度で出来ないのは、それだけレベルの高いことをやっているだけのこと。単純にそれだけで、足りてないのは唯の練習です。それだけ。
正しい方法で、練習を積み重ねれば、ちゃんと結果は出ます。
だから、最初は「間違えてもいい」と自分にちゃんと言ってあげてください。むしろ、一回目が一番苦しいので、それを乗り越えた自分偉い!!ぐらい、褒めて大丈夫(笑)
テストで出来ればいいのです。そして、小テストって、重ねて行けば、絶対に結果は出てきます。
けど、大概一回で諦めていませんか?
だから、一回目で出来なくても、大丈夫。二回目で出来ればいい。と自分に語りかけて、二回、三回、同じ問題をする、と決めちゃってください。コツは、それだけです。
一度で完璧にやろうなんて、ハードルをあげるんじゃなくて、間違えてもいいや、ぐらいの気持ちで。
勉強って、それぐらいの気持ちでやった方が、案外点数上がります。
嘘だと思うなら、試しにやってみてください。大丈夫。決して悪いことにはなりませんから。
【小学生の勉強のポイント】
小学生の検索練習の勉強法は、おもにお父さんお母さんとの会話です。
すっごく単純に、「今日、学校で何を習ったの?」と質問を子どもにしてみてください。
で、大概支離滅裂な答が返ってくるので、それをまとめるのではなく、鏡のように訊き返してみる。
「それでどうなったの?」「その続きは?」と思い出させるような誘導をすると、勝手に検索練習になるので、おすすめです。
見た番組の内容や、アニメ、ドラマ、好きな歌手の歌の内容や、スポーツの内容など、日常生活のことも全て何もない状態で話させるように促してみる。
それだけで、十分検索練習になります。
【中学校の勉強のポイント】
中学生になると、学校指定のワークが与えられます。プリントも毎日どっさり。
それに、「はぁ~」とため息を吐いている人も多いと思うのですが、「間違えていいや」と思って、一回やってみてください。
解らないところは、飛ばしてもOK。
ただし、ワークやプリントに直接やるんじゃなくて、ノートに一回やってください。
量が多くなると嫌かもしれないけれど、急がば回れの精神です。
で、間違ったところを答合わせしながら教科書で調べて、理解したら、今度は本番。
直接、プリントやワークに挑戦してみてください。もちろん、何にも見ない状態で。
そのノートにやる一回が、記憶力の強化時間です。
【高校の勉強ポイント】
高校に入ると、特に国語がそうなのですが、ワークというものが消失します。
プリントも殆ど無く、「どうやって勉強したら・・」と悩む子がほとんど。
でも、この国語って教科は、一番この検索練習が効果を発揮する分野でもあります。
現代文でも小説でも古典でも、とにかく習った内容を何も見ずに、人に説明できるかどうか。
説明する相手が居ないのならば、ノートで構いません。
何も見ずに、教科書の本文を見ずに、何が書いてあったのかを箇条書きや適当でも何でも良い。
内容を書き出してみてください。
古典文法なら、何を習ったのか。
あやふやな記憶で良いです。でも、この思い出す、という作業を繰り返すと、急に確かめたくて堪らなくなります。
なので、五分間、書き出してみる。その後、教科書やノートを使って確認。更に、また何も見ずに五分間ノートにまとめてみる。
という作業を繰り返してみてください。
ワークがあるものは、中学と基本的には同じです。ただ、量が多いだけ。
それだけだと思って、作業量を増やしてください。ほんとに、単純すぎるんですが、意外に一番効果的なものって、単純でシンプルで誰でも出来るようなことです。
それを続けられるかどうかが、ポイント。
【全ての年代に共通する大事なポイント】
反復練習、検索練習が大事、と解っていても、その前に大前提があります。
-理解がまず第一-
それは、覚える内容や頭の中に叩き込む内容が、きちんと理解できているかどうか、ということです。
納得できていないものを覚えようと思っても、無理です。
解るって、とっても大事なこと。
だから、解らないものは記憶しようとしないでください。そんなことをしても、無意味です。
-理解できていない事を思い出そうとしても、土台無理-
思い出そうとすると、あやふやな部分が沢山出てくるはずです。
だからこそ、その時がチャンスです。
あやふやな部分を、メモして理解に努めてください。
先生に質問しに行くとか、友達に頼るとか、国語ならこのブログの解説でも、もちろん塾の先生でも誰でも構いません。どんなものからでも、良いです。
とにかく、自分が「解った!!」と思える人のところに行って、聞く。質問する。納得するまで、教えてもらう。
それが一番です。
-解らなかったらどんどん質問を-
解らない事は恥ではありません。
解らない事を、そのままにしておくことの方が、よほど恥です。
検索演習を通して、自分の出来ない部分。解らない部分を明確にする。そして、それをピンポイントで教えてもらえるところに、質問をしに行く。
一応このブログ。
解説系の記事は全て、「疑問が解けるように」という意図で書いています。解らない部分があるのならば、コメントにどうぞ書き込んでください。
解説で取り上げてほしいものも、書きこんでくれると嬉しいです。
けれど、解ってからはあなたの番です。
何も見ずとも人に説明できるように。ノートにまとめられるように、自分一人の力で、脳の中に問いかけながら思い出して、身につけてください。
ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。
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