今からでも間に合うセンター対策 解る古典文法解説 基礎編 その3


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はい、基礎編その3です。

過去の助動詞「けり」が動詞の連用形に付く、という接続の特性を生かして、徹底的にそれだけを集中的に狙って文法の分析を覚えて行くやり方。

一気に全てを学ぼうとするから苦しいのなら、部分的にやればいいのです。

今回は、基本的な「けり」以外にも、お助けマンになってくれる助詞を一つ紹介します。それを使って、昨日と同じ宇治拾遺の文章を使って、分析を学びましょう。

これも、凄く簡単で、覚えてしまえば助けてくれること請け合いです。

困っている時に助けてくれるのが、本当の助け。それを増やしていこう。

【お助け接続助詞 「て」】

過去の助動詞「けり」と同等に助けてくれる助詞は、接続助詞の「て」です。

この助詞は、「けり」とセットで覚えるのを強く勧めます。

何故なら、接続が「けり」と一緒で連用形だからです。

同じものにカテゴライズされる物で、頻繁に使われるものをピックアップしていく。それが一番、覚えるのに苦労しません。計算問題などと一緒です。論理的な考え方が介在しないぐらい、当然のように出来るまでやり続けてみる。

たったそれだけで、見違えるように理解できます。

【実践】

では、実践です。文章は昨日のものと同じく、宇治拾遺の「児のそら寝」の文。

「けり」も、「て」もそうなのですが、本当に頻繁に使われるものなので、練習素材にはうってつけです。

しかもこの「て」。前後の文が、同一主語であるというお得な性質もおまけで付いてきます。主語が基本的に書いていない古文にとって、主語が続くというヒントは結構貴重な存在です。合わせて、覚えておいてくれると、テストで貴方を助けてくれることでしょう。

-本文-

今は昔、比叡の山に児ありけり。僧たち、よひのつれづれに、「いざ、かいもちひせむ。」と言ひけるを、この児、心寄せに聞きけり。さりとて、し出ださむを待ちて寝ざらむも、わろかりなむと思ひて、片方に寄りて、寝たるよしにて、出で来るを待ちけるに、すでにし出だしたるさまにて、ひしめき合ひたり。

-訳-

今となっては昔のことだが、延暦寺に児子がいた。僧たちが夜の退屈な時間の時に、「さあ、牡丹餅を作ろう!」と言ったのを、この児子は期待して聞いていた。けれども、僧侶たちが牡丹餅を作り上げるのを待って寝ないのも、きっと良くない事だと思って、隅によって寝ているふりをして、出来あがるのを待っていたところ、背後に感じる気配では、既に牡丹餅を作り上げてしまった様子で騒ぎ合っている。

昨日と同じ文です。

-助詞の「て」をチェック-

本文にある、「て」をチェックします。

今は昔、比叡の山に児ありけり。僧たち、よひのつれづれに、「いざ、かいもちひせむ。」と言ひけるを、この児、心寄せに聞きけり。さりとて、し出ださむを待ち①寝ざらむも、わろかりなむと思ひ②、片方に寄り③、寝たるよしに④、出で来るを待ちけるに、すでにし出だしたるさまに⑤、ひしめき合ひたり。

こうやって見ると、本当に沢山あります。気が付いてないだけで、多分皆が読んでいる古文章には山ほど書いてあると思いますよ。

意識するだけで、けっこう違います。

-動詞分析-

はい、では昨日と同じく、①~⑤を分析していきたいと思います。

手順は「けり」の時と全く一緒。

「て」の上が連用形決定なので、そのひらがなから行を見て、基本形を見つけ、動詞の判別を行う。ただ、それだけです。判別のやり方は、特殊系6種→通常系3種の流れを徹底的に守る。

違うやり方は、慣れてからやってください。今はただひたすら、単純な演習になれることが目的です。

①待

「て」の上なので、連用形決定。

ひらがな、「ち」は、タ行。基本形は、「待つ」

動詞の判別は、特殊系6種は無し。

通常系は、「待つ」に「ず」をくっつけて、「待たず」になるので、a段。四段動詞決定です。(昨日と同じ理由で、「待てず」にはなりません。可能動詞には、しない事。)変形は「た//つ/つ/て/て」




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解答は、タ行四段動詞「待つ」の連用形。

「て」の上なので、連用形決定。

ひらがな「ひ」はハ行。基本形は「思ふ」

動詞の判別は、特殊系はなし。通常系「ず」を付けると、「思はず」

a段で四段動詞決定。変形は「は//ふ/ふ/へ/へ」

解答は、ハ行四段動詞「思ふ」の連用形。

③寄

「て」の上なので、連用形決定。

ひらがな「り」はラ行。基本形は「寄る」

動詞の判別は、特殊系はなし。通常系「ず」を付けると、「寄らず」

a段で四段動詞決定。変形は「ら//る/る/れ/れ」

解答は、ラ行四段動詞「寄る」の連用形。

④よしに

これはひっかけです。

上が、どう考えても動詞ではありません。

これは、「て」が独立しているのではなく、体言や連体形にくっつく理由原因を示す、助詞の「にて」一部、となります。

解答 理由原因の助詞「にて」の一部。

⑤さまに

これも、④と同じです。上が動詞ではありません。

解答 理由原因の助詞「にて」の一部。

と、なります。①~③は動詞。④~⑤は助詞の一部です。

④と⑤は、こういうのもあるよ、というぐらいの例示で上げてみました。明らかに動詞でないものは、捨てて構いません。大概、動詞でないものは助詞の一部である可能性が高いです。「にて」「して」等です。

【まとめ】

こうやって判別をしていくと、本文では驚くほど四段が多いことにびっくりすると思います。けれど、だからこそ考え方を学べるし、手順を覚える目的で初心者には最適なやり方になります。バリエーションは、やっていけば嫌ほど出会いますので、楽しみは後にとっておきましょう。

明日は、この「けり」と「て」の二つを使って、更に練習問題をしてみます。

此処がクリアできたら、後は貴方の天下です。ぜひ、覚えください。何事も、最初が肝心です。

ここまで読んで頂いてありがとうございました。


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